見出し画像

登山電車にのってコトコト桜の山へ/箱根・浅間山_毎日新聞

毎日新聞朝刊に隔月連載している「わくわく山歩き」(2019年1月~)は、日本の山のなかから毎回1座選び、紹介するエッセイです。その山にまつわる私個人の思い出や、登ったときの印象も織り込んであります。
noteでは、各回の編集後記のようなもの、本編の紹介を記していきます。

2019年4月14日の「わくわく山歩き」は、箱根の浅間山でした。
浅間山には、桜の古木が並ぶところがあり、実に見事です。

といいながら、よい写真がありませんでした💦
こちらは葉桜のころですね!

私自身、「ザ・花見」の習慣はありませんが、自宅裏手の公園の桜は見事で、夕ご飯をタッパーに詰めて桜の木の下のテーブルで過ごすことはあります。山仲間は、会社終業後の帰宅ランで、都内の桜の名所を回ったと話してくれたこともありましたが、そんなのも面白いなって思います。
この年の春は、友人と近所の鮨屋に行く道すがら、夜桜を仰いだのが花見でした。それで最後かなって思っていたけれど、数日後に別の友人と、明治通りの桜並木を歩いたりもしました。
満開の桜は艶やかすぎて苦手ですが、つぼみがエネルギーをため込んで膨らんで、開花する寸前……桜並木を遠望すると全体がほわんとピンク色になっている頃が好きです。葉桜になった頃も、しんみり好きです。

紙面には桜のことを書きましたが、新緑も紅葉も冬枯れの季節も美しいです。南岸低気圧が通過したあと、雪の浅間山を歩いたこともありました。
また、鷹巣山への道すがらに朴の木があり、つづら折りの登山道が樹木の上に差しかかるころ、花からなんとも甘い香りが漂ってきたこともありました。山では、背の高い樹木でも上から眺めおろすタイミングがあるので、面白いです。

これは12月の浅間山の道。わずかに紅葉が残っています。
少し寂し気な冬枯れの雰囲気です

浅間山のもうひとつの特徴は、登山電車に揺られてアプローチすることでしょうか。
箱根湯本から箱根登山電車に乗ります。赤いボディが特徴的で、スイッチバックがあったり、急こう配を登ったり、鉄橋を渡ったり、旅情感満載。これだけで、楽しくなります。

箱根登山鉄道、車窓からの景色もばつぐんです

ところで。当時この紙面を書いていた頃、担当者が打ち合わせにお越しくださったことを、よく覚えています。
その際に、毎日新聞のレイアウト「腹切り」について尋ねてみました。新聞の禁じ手と言われる腹切りは、ある意味毎日新聞の特徴的なレイアウトだと思ったからです。「腹切り」のレイアウトというのは……長くなりそうなので、わかりやすく説明してくださっているnoteを発見したので、ご紹介します。コチラです。

けれど担当者の説明によると、新聞記事の性質上、完全な腹切りは難しく、今では用いられていないそうです。1990年代初めに、毎日が題字を変えるとともに、腹切りのレイアウトにしたのは斬新でした。その時のなごりが、いまもあるように感じるし、各紙レイアウトに特徴があるなあと思います。

この月は、校閲さんとのやり取りも、興味深かったです。校正・校閲者さんとのやり取りは、自分の文章を客観的に見ることができ、新たな視点を与えてもらい、いつも勉強なります。
それに、「毎日新聞・校閲グループ」のFacebook X以前から読んでいるので、なんとなく顔がほころびました。

新聞記事(本編)「箱根・浅間山 登山列車に乗って」は、コチラで読んでいただけます。
「わくわく山歩き」バックナンバー2019年1月~2020年3月 →コチラ
2020年4月~現在 →コチラ

表示を縮小

この記事が参加している募集

アウトドアをたのしむ

山であそぶ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?