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川越城 〜江戸時代の匠の技に触れる〜 【日本百名城めぐりの旅】 #1

こんにちは。「目が見えなくてもあちこたねえライフ」の角谷(すみや)です。
「あちこたねえ」とは新潟の方言で、「どうってことない」「大丈夫」という意味です。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

さて今日は、趣味の城めぐりのお話。
日本百名城めぐりの旅の一環で、川越城を訪れました。

□ 川越が、いかに重要なまちだったか

川越は小江戸とも呼ばれ、伝統的な町並みが残り、観光地としても人気です。

武蔵国の中心に位置し、交通の要衝でした。
荒川水系の川を行く舟の拠点ともなり、人・モノが集まるまちでした。

室町時代、東国のNo.1である足利公方、公方さんを守る関東管領の上杉氏がいました。
これがもう、ぐっちゃぐちゃ。
「いや、自分こそNo.1だ」と公方さん一家は、古河公方、小弓公方に分かれて争い。
上杉氏は同族同士で戦ばっかり。
おまけに、伊勢宗瑞が「関東の民を救いに来たよ」と静岡から関東に進出。

泥沼の権力闘争の中で、「川越をいかに抑えるか」に各勢力が血道を上げ、
大規模な合戦も、川越を舞台に相次ぎました。

江戸時代は、江戸の北を守る拠点として、重要視されました。
徳川さんと仲良しのメンバーが江戸幕府の重要な仕事を担うのですが、
川越藩の藩主は、その重鎮たちが歴代務めました。

明治時代以降も、埼玉県の県庁所在地は浦和に譲ったものの、
地域の核として今も存在感を示しています。

□ 川越城のはじまり

川越城の始まりは、室町時代。
築城したのは、太田道真と太田道灌の親子です。
太田道灌は、今も残る江戸城の礎を築いた武将として知られていますね。

先述したように、当時の関東はぐちゃぐちゃの勢力争いが続き、
太田道灌の築いた川越城は、数多の合戦や歴史ドラマの舞台となりました。

□ いざ、川越城へ

川越城は、御殿が今も残り、全国的にも貴重です。

そんな川越城は、まずお堀の跡を見るのがオススメです。

ここから見ると崖が深く、水が湛えたお堀が、敵を食い止めるために機能していたことでしょう。


こうして現在でも堀が残されているというのは、とても貴重なことですね。
当時のお城の規模を知る上でも、参考になります。

かなり堀がめぐらされていて広大な敷地があったことがわかります。
川越城の全体の敷地面積は32万平方メートルで、現在の市街地の方までをいうお城の土地が広がっていた
ということでかなり巨大な定額だったということがわかります

□ 本丸御殿へ

本丸御殿に到着です。
やっぱり江戸時代のお城って、迫力がありますよね。


御殿の正面は、公園整備のため工事中でした。
川越のシンボルの正面が、どう整備されるのか楽しみですね。

□ 江戸時代後期の職人技が、そのまま残る

この本丸御殿は、江戸時代後期からずっと現存している貴重なものです。
1846年に火事で消失したものを、1848年に再建され、今に伝わっています。

1868年に明治維新となり、明治政府は江戸時代の遺物である各地のお城を、どんどん壊していきました。
しかしこの川越城本丸御殿は、建てられてからまだ20年しか経っていない、新しい建物でした。
さすがの明治政府も、こういうを新しくて立派な建物は使えるということで、残されることになりました。
明治時代には県庁として使われ、工場として利用されたり、武道場や室内運動場として使われ、川越市民に親しまれていました。

□ 江戸時代の行政庁舎がそのままに

大広間

入館料100円を払って中に入ると、大広間があります。
この御殿で一番大きいお部屋です。
広さ12畳で、お城の中の部屋としては結構小さめですね。
戦争のない泰平の時代につくられた影響でしょうか。


物頭詰所

こちらもは、物頭詰所。
天井が高くて、ピンと背筋が伸びそうなお部屋ですね。
物頭というのは足軽頭のこと。現場の最前線を駆け回る足軽を束ねる役割なので、現代でいう営業課長といったところでしょうか。
営業課長でもお部屋が一つ用意されてたというのは、現代の企業組織から見れば羨ましい限り。
そうはいっても、大広間からは結構離れており、身分による待遇の差がはっきりしていた、江戸時代当時の雰囲気も感じられます。

中庭と廊下

さらに行くと、中庭が見えます。

振り返ってみると、こんな立派な廊下があります。

この廊下の板材はおそらくけやきでしょうか。
欅は結構固い木材なので結構しっかりとした作りで大分パブリックなお城の床材に使われているのかなと思います
耐久性に優れているので100年以上経ってもかなり表面がなめらかで歩きやすいような感じになってね
木目とか色合いとかも結構格式が高い感じでそのお城の重厚な雰囲気に合っていますよね


□ 日本百名城スタンプ

一通り見学を終えて、日本百名城スタンプを押しました。
とてもインクが綺麗で、大切に保管されているのが伝わってきます。


□ まとめ

江戸時代の意匠を感じる、川越城本丸御殿。
700〜800年前から関東の要衝として栄え続けた川越は、見どころたくさん。
また訪れたいまちでした。

そして人生は続く

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