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夫婦で育休をとったら、夫が愛おしすぎて来世の分も求婚した話。ついでに私は寝釈迦と化した。

「多分、これからの人生を振り返ってもこれ以上幸せで充実した時間はなかったっていえると思う」

二人でとった育児休暇が終わりかける頃、寝室で子どもたちを寝かしつけた後にぽつりと旦那がつぶやいた。

今思うと、半年もあると思っていた夫婦揃っての育児休暇はあっという間に終わってしまった。


二人めの子どもをお腹に授かってすぐくらいに旦那が

「俺、育休とることにする」と急に宣言してきた。

驚いたけど、その理由を聞いてこの人で良かったと心から思った。


その理由は後ほどでてくるけど、

まずは、声を大にして言いたいことがある。

来世も結婚してーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

いや、来世と言わず来来来世もお願いします。


意地でも、絶対見つけ出して結婚する。(怖いわ)


そこまで思うほど
旦那の育休取得によって得られた最高のメリットを勝手に紹介させてください。

身体的な負担軽減


二人めの出産は、私の特技である大いきみと神助産師の的確な穴押し+助産師より助産師だった旦那の賑やかしが融合した結果、超安産だった。
世に2つとないなんと素敵な公式だろうか。

https://note.com/sumisumam/n/ncd1749ea36a3

特に、旦那の賑やかしぶりには産婦人科で産後病室に来る看護師さんたちがすごかったね旦那さん!と口々に言ってくるくらいだったので、よっぽどだったのだと思う。

入院中は、息子もよく飲んで夜も授乳で起こさないと起きないくらいずっと寝ていて、順調な駆け出しだった。

退院時は、産んだのにもう一人でてきそうなお腹のふくらみを残す以外、なんの問題もないように思えた。


でも全然甘かった・・・。

5日間の入院を終え、家に帰ると産後ハイによって溢れんばかりに放出されていたアドレナリンがピタリと止まり、それによって制御されていた不調たちが次々と現れた。

産後ハイはまさにスーパーマリオでいう、スターによる無敵状態に近い。クリボーに当たろうが何しようが無敵状態だけど、スターがきれた直後、そのままの勢いで敵に特攻していってダメージくらってしまう感じ。伝わる?これ。

男性陣は、これ知っておいてほしい。これが産後ハイだ。
ハイを抜けたらローだ。底なしの、だ。

見た目だけで、普通じゃん!元気じゃん!笑ってるじゃん!と思っても、実は張りつめていた糸がいつプツリと切れてもおかしくないくらい不安定で、ムリゲーなことが多いので、いつも以上に気にかけててほしい。


ところで、
私に訪れた不調とはどんな不調かというと、子宮がもとに戻ろうとしているせいか、とにかく腹痛がえげつない。これ子宮口8センチのときのやつじゃーん!!!
もうね、激痛!!!内臓を雑巾絞りされてるようなされてないような(どんな)。

自宅のトイレで再び呼吸法を駆使し、痛み逃しをやるなんて思いもしなかった。掴むところがないとヤバい。
腹痛の波がくると最低でも30分はトイレから出られず。
これが2週間ほど続いた。後陣痛ヤバし。


それに加えて約1年前に娘で慣らしておいたはずのB地区は授乳のたびに激痛。
看護師さんから息子は飲むのが上手だと言われたけど、吸う力強すぎるし、乳腺が詰まってしまって、岩石のようになって熱をもって、風が当たるだけで泣ける。せめてどれか一個にしてください。(切実)

その上、出血はダラダラと続くし、お乳を飲みすぎる息子に栄養補給が間に合わず貧血で立ちくらみがすごくて、座ってもめまいがするし、挙句の果てにはキレ痔とイボ痔がサプライズ的にやってきた。いい加減にしてくれ。




腹痛が始まると30分は動けないし、イボ痔と切れ痔が降臨したおかげでまともに座れないし、立てば貧血で倒れそうだし、こんな状態でワンオペだったらと考えたら卒倒する。



幸いにも、家事スキルを完全装備した体力バカが我が家にはいた。(言い方)


そんな旦那にここぞとばかり甘えた結果、私は寝釈迦と化した。私かタイの寝釈迦かってくらい。

授乳してまた横になって、出てきた飯を食らい、また横になる。
産後1ヶ月間はほぼ、こんな状態。アロンアルファで付けられとんか!て千鳥のノブになら言うだろう。


そんな中、旦那は、

・温かい料理は温かいうちに、冷たい料理は冷たいうちにとバランスのとれた食事を提供してくれる

・買い物は冷蔵庫の在庫と私の食べたいものを確認してから買いに行く

・私が目を背け続けて手つかずだった排水溝やお風呂の椅子の裏まで綺麗にしてくれる

など、もはや育休中に望む家事のレベルを超えてた。

ついでに、その時期がちょうど真夏だったので毎日扇風機を片手に掃除機をかけてて、「いや、でかいわ。」「ハンディ扇風機みたいにすな」などと毎回突っ込ませ、しっかりボケることも忘れない。


今まで一番嫌いだと言っていた洗濯も、日照時間や干し方など、日々試行錯誤しながらやっていく中でかなり好きになったらしい。汚れが落ちてしわさえ伸びればOKな私はノータッチ。

でも、こういうふうに、義務感ではなく楽しんでやってくれているのも一緒にいてとても心地よかった。


そんな旦那の献身的なサポートがあったこともあり、一人目よりも圧倒的に身体の戻りが早かった。

でもね、人って厄介なもんで。

毎食ご飯を作ってもらい、掃除や洗濯、買い物その他諸々の家事は全ておまかせしていると、私の存在意義って?何もやらん私役立たずやん。乳、差し出してるだけの人間やん。という意味のわからん自己肯定感底辺みたいな時期がやってきた。

そんな私に、

「息子が生きていく為に一番大切で必要なことしてるじゃん!子どもはママがいてくれるだけでいいんだよ!しかも俺はゆっくりツマに休んでもらう為に育休とったんだから!ツマは子どもたちに笑いかけてさえいればいいの!
俺、これくらいのことしかできないんだから!」

とまで言ってくれて、フィンッ!て自己肯定感は無事正常に戻った。


娘のケアが思う存分できた



私たちが産前から懸念していたのが、まだ2歳にならない娘がシケたりするかも、とか寂しい思いさせるかもってこと。

どうしても授乳中なんかは構ってあげられなくなるからどうしようかとか
色んなシチュエーションを考えた。

実際、下の子に構っているとやっぱり私もー(泣)と抱きついてきたり、お母さんさんがいい!と言って下の子を押しのけようとすることもあった。

そんなときに「お父さんも!お父さんも抱っこ!」とかいって娘に抱きついて、そのまま遊びに発展させて気分を変えてくれたりした。

お母さんは赤ちゃんにおっぱいあげなきゃいけないからと事実をそのまま伝えがちだけど、まだ幼い娘にはそんなことはわからない。お母さんに抱っこしてほしい。赤ちゃんより私を見てほしい。そのことで頭がいっぱいになっている中、そういう気分の変え方があるの?!って旦那の関わり方から、色々な学びもあった。



あと、積極的に公園や散歩に連れて行って、思う存分動き回って、色んなことにチャレンジしたり成功体験を積ませてもらった娘。

私の産後、2ヶ月くらいが経ってから一緒に公園へ行ったとき、遊具をガンガン登って飛び跳ねてる娘にびっくりした。

娘もお父さんと沢山遊べて楽しそうだったし、旦那も娘と濃厚な時間を過ごせて幸せそうだった。

一時期は、お父さんの方が好き期がきて抱っこやお風呂、寝るのもお父さんな時期があった。

これはこれで私の愛情不足かも・・・と心配にもなったけど、純粋に沢山甘えられる存在が私以外にもいるという観点から見ると、安心に変わった。

そのうち、私の方が関わる時間が多くなると、お母さん大好きー!!!と思いっきり甘えてくるようになったので、寂しかった気持ちを2歳なりに抑えていたんだな、と娘にも感謝でいっぱいになった。


お母さんである私がストレスフリー



家庭の雰囲気を牛耳ってるのはお母さん。

お母さんが楽しそうで余裕があれば、子どもはそんなお母さんを見て、安心して家でも外でものびのびと色んなことに積極的に取り組める子になる。いわゆる今よく耳にする自己肯定感が育まれる要素になる。


要するに、お母さんのメンタルの状態が直に伝わり、成長過程でとても重要なものになるということを知って、旦那が育休を取る前に掲げた育休の目的は

『ツマを笑顔にする為に。それが子どもの可能性を伸ばすことにつながる』


町の掲示板に貼ろう。この標語ポスター。


産後特に私がしんどいと思ってしまうようなことは、極力旦那がやってくれた。


おかげで、ノンストレスとはいかずとも、かなりニュートラルな状態でいられた。

そのニュートラルな心の状態で赤ちゃんにも上の子にも接することができたことで、親子間でもとてもいい空気が流れてることが実感できてる。



パートナーとして最高の関係になれた



もともとお互いに思ったことや嫌なことなど、割となんでも話す方だったけど、子育てを通して

・お互いがどういう風に育ってきたか

・これからどんな未来を私たちが残していけるか

・子どもたちに道を示すためにはお互い何ができるか

など気の済むまで話ができた。いや話足りないぐらい。


これから、何に重きを置いて生活していくか。一番大切なことは何か?など
まずは親である以前に【自分たちのあり方】を考える時間になった。

旦那も、この育休期間で物事の価値観が大きく変わったらしく、「子どもに対して教えることはなにもない。できるのは、親がどう生きているかという背中を見せることだけ。」

ともともと、子どもは自己肯定感120%で生きているのだから、それを下げてしまう親になってないか、そんなことを考えながら接している。


育休を実際にとってどうだったか聞くと

「後にも先にも、家族皆で過ごせるこれ以上充実した日々はないと思う」

と言ってくれて、私も同じことを思ってたのでこの人と結婚することができて、幸せだとしみじみ感じた。


一方で、育休期間中、旦那が色々やってくれることに味をしめた私は、スイッチが切れるとすぐ寝釈迦と化して怠けることを覚えてしまったので、ソファに剣山でも敷き詰めておこう。


現在2歳7ヶ月の娘と、9ヶ月の息子はお父さんが大好きで寝かしつけも私より旦那の方がうまい。

「お母さんじゃないとダメみたいだよ。」

子どもができる前、こんな言葉を言われたら、すね毛を燃やしてやる!と思ってたけど、そんなことを言うどころか、なかなか寝ずにギャン泣きする息子を見て

「俺にやらせて。本当にだめだったらお願い。」

と粘り強く寝かしつけをやってくれたおかげで、寝かしつけのプロになった。


そう、何も最初からできていたわけではない。






我が家のように育休をとることが全てではないし、ライフスタイルに合わせた家族のあり方は自由。


そして家事や子育てを積極的にやるのが偉いというわけではなく、そこは各々の夫婦間でお互いの価値観を知ることが大事だと感じる。


ただ大切なこととして、共通して言えるのは、それぞれが当事者意識をもつということ。そしてお互いがしっかりと話を聞くこと。


そんな当事者意識を持って共に子育てに励んでくれている彼に、来世も私と結婚できるで賞を、感謝と共に添えときます。


産後の恨みは一生なら、産後の感謝も一生



ですね。




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