この夢はまだ走れる

ソフト競馬が楽しくて優しい

 ぼくはついにパラダイスにたどり着きました。
競馬が好きなら一度は思った事ありませんか?「あの馬は今どうしてるんだろう?」って。色々調べているうちに楽しく優しいソフト競馬にたどり着いた話をしたいと思います。

きっかけは渡辺牧場

 本当に偶然だった。引退した馬の事を紹介しているYOUTUBEチャンネル「その後の競走馬」を見ていたら偶然おすすめにこの動画が出てきた。
「え?ウラカワミユキまだ生きてんの?ってことは…。」やっぱりナイスネイチャもいた。俺は夢中になって渡辺牧場の動画を見まくった。

土佐黒潮牧場

 引退した馬を受け入れている牧場がある事は知っていた。動画を見ているうちにふと思い出した。「そういえば、高知にも引退馬を受け入れている牧場があったよな…」twitterで調べたら土佐黒潮牧場と言う事がわかった。ツイートを見ているとナムラコクオーが、エイシンガイモンが、フィールドルージュが…。当時の事とかを思い出して感激し、入会とまではいかなくても何かしらの支援が出来ればなぁと思い始めるようになった。

テイエムオペラオーの死

 突然情報が舞い込んできた。「テイエムオペラオー急死」生き物はいつかは例外なく死ぬ。わかっているが、急だった。その時にふと思い出す。「そういえば、メイショウドドウはどうしている?」と。検索すると種牡馬は引退してしまい、功労馬としてヴェルサイユファームで繋養されていると知った。さみしくもあったが安心もした。

ヴェルサイユファーム

「なんだこの名前の牧場は、ふざけているのか!」とまでは思わなかったが、派手な名前の牧場だなぁと思った。今時ヴェルサイユを名乗っているのはベルサイユ宮殿ぐらいだ。繋養馬を見て驚愕する。メイショウドトウ、タイキシャトル、ローズキングダム。ブロードアピールも繋養するようだ。ヴェルサイユファーム、ヴェルサイユの何にふさわしいじゃないか。あっさり手のひらを返した。メイショウドトウを受け入れてくれている時点で白旗は立っていたのだが…。

ふざけた名前のアカウントがリツイート

 前置きしておくが、この時までタイトルのソフト競馬の存在は知らない。
ヴェルサイユファームがクラウドファンディングを募集していた。目標金額は、なんと1000万。「いやぁ、さすがに厳しいだろう」と内心は思っていた。牧場自体はローズキングダム推しだが、俺の本命はメイショウドトウだ。ささやかながら寄付をする。

 クラウドファンディングの期限が迫ってくるとリツイート祭りが始まった。最初はちょっとだけ迷惑だな、TL埋まるし。と思っていたが、それだけ真剣、申告なのだと共感していく。するとヴェルサイユファームの引用RT先でふざけた名前のアカウントを見つけた「ソフト競馬@次回〇〇」

 なんだこのふざけた名前(確か当時が@そふとダービーだっと思う)は!なめてるのか!とは思わず、「そふとねぇ、ソフトウェアで引退馬をシミュレートして夢のレースを走らせてるのかな、ありがちなやつ」と思い、リンク先のYOUTUBEチャンネルの動画を見る。

(動画は昨日開催された休んだ記念です)

「な、なんだこれは!!ゆるすぎる!!!!」
オリジナルのレースに合わせているが距離じゃなくて秒?もはや騎乗すらしていない引き馬の「ヒッキースタイル」、引いてすらいない「ブルートゥーススタイル」子供騎手、そもそもサラブレッドですらないパドックと言う我が子自慢。ゆるすぎる割には実況が木下アナ(元公営競馬実況アナウンサー)で真面目な実況なのに、動画とのギャップにニヤついてしまう。

 他の動画も見てみる、ナイスネイチャも出てる!キョウエイボーガンも出てる!ハルウララも出てる?一体この競技は何なんだ!全く意味がわからん!面白いけど!

 全員が馬に跨ってレースをしている動画もあったので、真面目なレースもあると言う事を付け加えておく。

 もう一つ付け加えるとするならば、アーカイブだけを見ていると少し退屈する所がある。レースが1頭ずつ順番なので、テンポがやや悪く感じる時もある。そこはマイナスだと思っていた。

ソフト競馬とは

 よくよく見るとドメインが.orgになっている。ってことは非営利団体か。(現在は非営利団体の要綱は削除されている模様)日本ソフト競馬協会?思ってたより真面目だな。

 などと思いながらソフト競馬のサイトを見る。「誰もが競馬をスポーツとして気軽に楽しめる事」「多くの馬が幸せになる事」良い。そういうの大好き。正直参加したい。参加するために馬を譲ってもらいたいぐらい。
 動画の見た目とはうらはら(?)に競馬、乗馬の普及に真剣に取り組んでいる団体の様だ。

 会長はどうやら廃止になった高崎競馬の騎手だったようだ。2000年の初めから地方競馬が次々と廃止になっていった。その中でも中津は悲惨だった。高崎は確か馬の受け入れ先が決まったんだったかな(忘れた)
きっとつらい経験をされていたに違いない。だとしたら実況のアナウンサーが木下アナと言うのも納得だ。色んな経験をしたからこそのソフト競馬発案になったのだろうと勝手に推測する。

 今俺にできる事はソフト競馬の面白さをひとりでも多くの人に伝える事だと思う。

ぜひライブで見てほしい

 レースの枠順発表からファンファーレが鳴るまでの期間、投票ができる。当然だが、金銭は発生しない。予想をするだけ。これがまた楽しい。予想も2種類あり、マークシートの様に着順を当てに行くスタイルと、競馬の番組みたいにボードを作るスタイル。テンプレートに埋めていくだけで、予想ボードができる。

 こんな感じ。
勝敗は1、2着ではなく、2,3着を当てる。1着の馬は最下位扱いで、決められたタイム(今回の休んだ記念の場合は16秒)に満たない場合はタイムオーバーで失格。そこがまたゆるい実にソフト。

 レースが始まるとそれぞれが馬を応援する。1頭が走り終わると、あーだこーだと感想を言い合う。アーカイブだと長いと感じる時間がライブだとこんなにも楽しい時間になっている。なるほど、これはライブで見るように作られているなと思った。それぞれが予想した馬が出走すると応援にも熱が入る「させぇー!」「そのままー!」思い思いに全馬を応援する。

 ここに集まってる人たちは本当に馬が好きな人でソフト競馬を楽しんでいる人たちばかりなのだろう。みんなが純粋ソフト競馬を楽しんでいるのが伝わってくる。怪しいと思っていたアカウントがとてつもなく楽しく、そして優しい娯楽になった瞬間だった。

多くの人に見てもらいたい

 今回はソフト競馬について書きました。ぼくがソフト競馬にたどり着くまでを時系列順に書いたので、長めになってしまいましたが、競走馬の足跡を辿るのは本当に大変なんです。
 大レースを勝った馬なら比較的簡単に辿れますが、競馬の雑誌などを見ると、登録抹消後に乗馬、使役馬、研究馬などと書かれていたりしますが、詳しくどこに行ったとか、さらにその後となるとよほどでないと消息を辿るのは不可能だと思います。

 最近になって、引退後の競走馬の余生について考えるという流れが大きくなりつつあるようです。ソフト競馬がもっと広がれば馬の需要が増えたり、近況を知る機会が多くなったり、引退した馬が安心して暮らせる可能性が多くなると思います。

 ぼくはまだソフト競馬新規勢ですけど、動画見てるとやっぱりチビスケに会いたくなったり、出走馬が所属している牧場だったり、乗馬クラブに会いに行きたくなりますよ。

 ソフト競馬のサイトを見ていると、野望が結構大きいみたいなんで、良い感じの流れになってきたら、いっちょかみさせてもらおうかと思っています。
 本当に楽しいんで、ぜひソフト競馬を見てみてください。

 最後にこの記事の画像はソフト競馬の動画から勝手にキャプチャしてしまいました。都合が悪ければご連絡ください。

日本ソフト競馬協会公式ウェブサイト


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