実家には行ったばかりだ。

それなのに、夜、母から着信あり。

『お父さんにスマホで頭を殴られて血が止まらない。すぐに来て。病院に連れてって！』と。

えーっ。これからゴハンなのに。。。

暴力沙汰は警察呼んでよ。
大ケガしているなら救急車。
軽症ならタクシー。
当たり前に呼び出されても困る。
こちらにも予定があり、生活がある。

とはいえ、高齢の両親のこと。
…たまたまアルコールも飲んでいない。
仕方なく、立ったままオカズを口に放り込んで飛び出した。

頭の傷は大したことないものの、処置は必要かも知れない。かといって救急につれていくほどでもない。(ということは、また明日かぁ…。)
化膿止め軟膏だけ塗って、話を聞く。

例によって例のごとく、トンチンカンな父にアレコレうるさく言って怒らせたのだ。
『バカにするな！』と怒鳴っていたという。
もちろん、暴力はアウト。絶対にいけない。
けれど、感情のコントロールができなくなっている相手を理詰めにしたら、手が出るものなのだ。子供と同じなのだ。

それをいくら言ったとて、母も同様に高齢者。受け入れる柔軟性がないから、ここまできてしまったのだろう。

そして今朝。
まず、行きつけの病院に連れていった。
『頭の傷は整形に行ったほうがいい。』と言われる。処置をしてくれない。
父の行きつけでもあるので、ドクターに報告&相談。
わかりきっていたことだけれど『それはご家族の問題。専門の病院にかかるように。』と言われてしまう。わかりきっていたけれど。

孤独になる。

とりあえず、父は薬の管理もままならなくなっていることを伝え、次回から薬を【一包化】してもらうようお願いする。

そして整形外科へ行く。
『頭の傷は診れない。』とのこと。
ため息が出る。
脳神経外科を勧められる。

そして脳神経外科へ行く。
『第三者から受けた傷は、保険診療ができるかどうか確認しなければならない。』とのこと。
要は車の保険と同じで、加害者に請求するかどうか判断するらしい。(家族内、被害者と加害者が同一家計でも。)
あらそうですか…。
深いため息が出る。

後期高齢者医療広域連合へ電話し、事情を説明する。
保険診療はしてもらえることになった。
ただし後日、書類を提出するそうだ。その内容によって加害者(父)に請求するかを判断するとのこと。
『書類は娘さんにお送りしますね。』と言われる。たしかにそのほうが良いだろう。

それから２時間半たっぷり待たされ、やっと処置してもらった。

母を送るついでに実家に寄り、(一応)、父に伝える。
腹が立っても手を出したら負けだと。
手を出すだけ損だと。

ほんの数分の間にも、父と母はいがみ合う。
相手が悪いと言い合う。

『仲良く暮らせないなら別々の施設に入れるからね。』

半分本気だ。こんなことが続くなら、離れて暮らしたほうがいい。

…仲良くなんて暮らせないだろう。
仲が良かった試しなんてないのだから。
自分が正しい、相手が悪いと、常に思っている者同士なのだから。

仲の悪い夫婦のシワ寄せは、いつだって子供にいく。
ずっとずっと。
死ぬまで。
死んでもだ。

わああああああああああああーーっ！！

(発狂)

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