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映画「モータルコンバット」

2021年2月、ある映画の予告編がYouTubeに出ました。

その映画はある格闘ゲーム原作の映画なのですが、世界中のコアなファンが歓喜しているリアクション映像がYouTubeにたくさん溢れました。

何故か。

これは様々なファンの期待、夢が詰まった作品になるのではないかと感じたからに違いありません。



2021年の6/18に公開された「モータルコンバット」について語りたいと思う。

この件、ずっと語りたかったものの、日本では何せご存じの方が少ないので、モヤモヤしてました。

ということで、まずは基本的な知識から。

92年生まれのアーケード格闘ゲーム「モータルコンバット (MOTAL KOMBAT以下MK)」。

最初っから選択できるキャラに忍者2人いるって、どんだけ忍者好きなんだ、という事はともかく。

当時は91年のストリートファイターII(以下ストII)を始め、2Dの対戦型格闘ゲームの創世記でした。後に生まれるバーチャファイター(以下VF)、鉄拳、DEAD OR ALIVE(以下DOA)もその流れを引き継ぎます。

実写取り込みというのがこのゲームの特徴の一つで、当時他にも実写取り込みのゲームがあって流行ったと思います。だんだんと技術が進む中でリアルなポリゴンゲーム(VFや鉄拳など)に移行していく。そんな時のお話です。

ちなみに現在のeSportsの世界大会では、ストIIやVFが圧倒的に用いられるらしいのですが、日本以外ではこのゲーム相当な人気らしく、僅かな機会ながら使われた事があったそうです。

そして私はアーケード版からスーパーファミコン(以下SFC)で購入してまでやってました。

もう一つの特徴である「過激性」のために、いくつかのバージョンからは日本未発売のゲームとなりました。余談ですが、この「過激性」はアメリカ議会でも論議されて、このゲームはその中でやり玉に挙げられたそうです。

私もMK11のプレイ動画などYouTubeで見ましたけど、かなりかなり、グロでした。グロというか、もう芸術的なおバカだと思えば見られないことはないです。
これはあくまでもゲームの世界だし、物理的にはあんな事は理に叶ってないですからね。ファンタジーです。

それでは「夢」について語ります。

①1つ目の夢 格闘ゲーム映画は失敗作ばかりというジンクスを壊せる?

さてこのゲーム、90年代当時すぐ実写映画になりました。あの映画版「バイオハザード」のポールWSアンダーソンが監督しました。

95年版のMKの映像から明らかに予算がない事はわかりました。
興業成績とIMDb評価は以下に示します。

MKは割と良い方ですが、IMDbは最高6程度で、どれも高くないですね。

ここでは、
・ストII(ジャンクロード・ヴァン・ダム主演!当時絶好調のカプコン!)
・MK95
・MK97(モータルコンバットII、格闘技好きには大好評!)
・Tekken鉄拳(主人公はそっくりだった!)
・DOA(ケイン・コスギ、デボン青木などキャストは良かった!)
・ストIIレジェンドオブチュンリー(これも、キャストは良かった!)
・MK2021(まだ途中ですが)
を比較しました。
「春麗興業指数」とは、ストIIレジェンドオブチュンリーを1とすると比較しやすいグラフになったため、そうしました(笑)。

TekkenやDOAは技術の進んだ2000年代なのに、興業も、評価も惨敗してます。そういうジャンルと言われ続けてきたのです。

80年代のスター、ジャンク・ロード・ヴァン・ダムが主演して、カプコンが社運をかけたストIIは別格としても(笑)、
MKは95年版も、2021年版も興業成績と評価がこの中でも良くないですか?

ちゃんと真面目にセンス良く作れば、ファンは観てくれるんですよ。
まだまだ伸びしろがあるジャンルなので、夢はあるんです。

ちなみに製作費と興業成績を比較した費用対効果としてグラフにします。

こう見るとMK95年版は突出した数値ですね。凄くないですか?6倍以上稼いでいます。
2021年版はまだこれからなので、ストII越えして欲しいです。

②2つ目の夢 VFXが似合うジャンルなのに、そこまで費用をかけた作品は少ないからチャンス!

アベンジャーズなどのヒーロー映画、スターウォーズなどのSF映画と並んで、格闘ゲームは超能力や奇想天外な武器を出せて、ファンタジー色の強いジャンルなので、VFXモリモリで「そんなバカな!!!」ができるんです。

アベンジャーズ、ジャスティスリーグはもちろん、
ポールWSアンダーソンのそれこそ「バイオハザード」シリーズと同じジャンルと捉えて、フランチャイズシリーズ化する事も可能だと思います。

ですが、100億以上掛けた格闘ゲーム作品はまだありません。掛けたらさらにウケる可能性は高いのです。

実はアニメシリーズにもなった事があるので、グロを取り除くと(ファンは不満かもしれないが)、ヒーロー映画ジャンルとなり得ます。

しかもゲームで継続的に売れる。なんで100億レベル掛けないのか。夢はまだあります。

MK2021は最近わかったのですが、約55億。予告編からも良くここまで表現できたと絶賛されていました。
ここまで来たから、シリーズ化で何とか100億越え(1作につき)して欲しい。

③3つ目の夢 伝統のアクション格闘映画でもあるから新たなアクションスターが生まれるかも?

アクションスター、ブルース・リーやジャッキー・チェンの映画は大ヒットして来ましたよね。

格闘技を何らかやっているスタントマンや格闘技ファイターが出ている映画でもあります。

「エクスペンダブルズ」(スタローン、ジェット・リー、ステイサムなど総出演!)、最近のモンハンやワイスピ(トニー・ジャーなど)、「007」シリーズ(プロレスラーのバウティスタなど)もアクションスター、格闘技スター、沢山出てますよね。

アクション映画ファン、格闘技ファンなら、このジャンルの映画は大好きですし、ヒット作目白押しですから、このジャンルはもっとウケていいはずですし、もちろんそういう、新たなアクションスターが生まれる瞬間を見られるかもしれない、そういう目で観るファンも少なからずいます。
「ザ・レイド」から出たジョー・タスリムはもちろん、


ルディ・リンあたりもこれからスターになるはず。


以上①〜③のまだ夢のある映画ジャンルであるという事と、そしてその真ん中にあるコンテンツだと思います。

しかし。
日本での知名度の低さから全くと言って良いほど宣伝していないというのは、勿体ない。

どうやらシリーズ化も考えられていて、次は何とかあるんじゃないか。

それと、ポールWSアンダーソン!

モンハンじゃないだろ!とは言わないが(笑)、これも手がけても良かったのでは?

バイオハザードシリーズのように長期的なシリーズとしても、リブートは美味しいと思うぞ。

始まって二週間なので、どこかでやってます。

映像表現は面白いので、①から③、どこかに心が引っかかったら、観ていただきたい。

サブスクでも良いけど、映画館でもどうぞ!

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