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本を読んで考える005

 このところ全然小説の気分にならない。今回は東大の若いお兄ちゃんの本を手に取ってみた。頭のいい人の本だ。

 僕が頑張って入った大学は大した偏差値のところではないが、この本で言う「世界の解像度が高い」人は居た。バンド活動なんかも含めて、東京ではこういった人たちにたくさん出会った。いつしか僕はいつもこの種の人たちを参考に生きていた。頭のいい人たちに憧れていた。

 なので本書の内容はなかなかの共感度だった。とにかくこの手の人たちは関係していて面白い。面白いと言う言葉が適切かどうかは微妙だが、別段悪気があるわけではない。話していていつも刺激を受けるので面白いし、行動も清々しくて面白い。俺もそうしようといつも真似してしまう。
 だから単純に読んでいて面白くて仕方なかった。
 またやはり東大の人はものすごい読書量なので、本の紹介が差し込まれているのだが、読みたい本が増えてやばい。

 書かれている思考方法は個人的に実践しているものもいくつかあるけれど、やはり目的をしっかり持っていないので結果に繋がっていない。これが僕の課題。僕の読書はそもそもこの思考の訓練をするためだったかもしれない。
 そう、このかもれないをそろそろ卒業しなくてはならない。

 東大卒の女性は恐れられるという話を聞いたことがある。女性蔑視だが、日本社会はまだまだそんなもんだ。
 僕にとっては憧れというか、自己実現の理想の姿でしかないが、現実頭のいい人というのは頭の悪い人に嫌われる。頭の悪い人にとって人生はゲームでしかないので、突拍子もない発想をする人間は脅威なんだろう。

 今は経済格差や所得格差がクローズアップされるが、経済でも学歴でもない、思考の格差とでも言えるだろうか、そんな個性の格差が大分顕著になってきていると思う。本屋さんの売れ筋ランキングなんかを見ているとそう感じる。

 D X化が進み、さらにAIが幅を利かせるようになれば、この思考の格差はきっとさらに拡がるだろう。
 そのことが必ずしも不幸とは限らないかもれないが、人間の幸福が虚構だとしたら、その 目的を持って思考することはやっぱり得策であると思う。

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