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終わってしまったデジタルカードゲームの思い出を語る。遊戯王デュエルターミナル編

 今までいろいろなカードゲームを遊んですごしてきたけど、その中には今ではもうサポートを終了してしまったものもいっぱいありました。そんなカードゲームたちの思い出について語りたいという自分語りの記事でございます。当時を思い出して懐かしんでくださる方や、カードゲーム業界の歴史の一抹の資料として読んだくださる方がいれば幸いです。

遊戯王デュエルターミナルとは…

  2008年頃にサービスを開始したアーケードゲーム。遊戯王OCGをアーケード向けに簡略化し、より幅広い世代に楽しんでもらえるよう、既存のプレイヤーからまだカードゲームを遊べないような年齢の子供たちまで楽しめるよう作られている。
  遊戯王OCG対象年齢に達っしていないお子様向けにシンプルなアクションゲームが楽しめるアクションデュエル、既存のプレイヤーには遊戯王OCGのルールをそのままに、フィールドとカードプールに制限をかけた対戦が楽しめるスピードデュエルが用意されていた。
  プレイ毎にデュエルターミナル限定のカードが排出され、それは遊戯王OCGのデッキに組み込んで遊ぶことができたし、もちろん排出されたカードをデュエルターミナルに読み込むことで、デュエルターミナル内でのゲームをより有利に運ぶための切り札としてもつかうこともできた。

こんなパラレル加工のカードたち

シンクロ全てが汎用だった時代

  デュエルターミナルが稼働開始した時、世はまだシンクロ召喚黎明期であった。融合やアドバンス召喚と違い、「融合」の魔法カードも召喚権もいらず、場のモンスターとチューナーモンスター墓地に送るだけで召喚できたシンクロ召喚は、かなりハードルの低く展開力もある強力な召喚方法だった。だからこそスターダストドラゴンも、ゴヨウガーディアンもレッドデーモンズドラゴンも、融合を軸にしていないならとりあえずはエクストラデッキに入れておけば良いというそんな時代だ。

  そんな時代に稼働開始したデュエルターミナル。その第一弾には数多くの新しいシンクロモンスターが収録された。それでもやはりカード一枚に百円をかけたくないという高校生の心理もあり、稼働直後は遊んでいる同級生いなかった。
   しかし状況が一変する。友人一人が《A・O・Jカタストル》を入手し、闇属性以外のモンスターと戦闘する場合ダメージ計算をせずに破壊するという、デュエルターミナルの力を得て、圧倒的な強さを誇ってみせたのだ。さらにその直後《サイバードラゴン》のデュエルターミナル仕様が付録のVジャンプが販売されことが後押しとなり、剣を手に入れたスナガガたちはデュエルターミナルへシンクロモンスター狩りを開始したのである。

意外と頭の良いAI

  実はデュエルターミナルには、ゲームで遊ばずにカードだけを排出すという機能があった。しかしさすがに100円でカードを買うだけだというのも虚しいものがあったので、しっかりプレイもしていた。われこそが高校最強のデュエリストであると信じていたスナガガたちだったが、意外とデュエルターミナルのCPUに負けてしまうことがあった。
   スピードデュエルはデッキが10枚と少なく、ライフも4000と低め、さらにはカードプールの狭さが、CPUの想定外の減らしたことにより、CPUのプレイングは優秀なものだった。トラップカードで攻撃モンスターを倒され、返しに殴られて敗北みたいな展開は鬼のように見た記憶がある。そして1番の問題は封入率が厳しいということだ。友人たちでかなりプレイしたが、《ミスト・ウォーム》と《フレムベル・ウルキサス》ぐらいしかシンクロカードは見たことがない気がする。
  とはいえカードを数枚もって、スーパーなんかに集まって気軽に遊べたデュエルターミナルは、お手軽に遊べる遊戯王としては本当に良いゲームであったと思う。

決戦トリシューラ!


  それから数年たち《氷結界の龍 トリシューラ》というカードが収録される。シンクロを使うデッキなら、とりあえずレベル9の枠として採用しておけばよいと言われたカードだ。おおよそ汎用カードであったが、排出されるのはデュエルターミナルのみ。その価格は1万円近くになっていた。
   当日それほど遊戯王に熱入れていなかったスナガガだが久々に、デュエルターミナルを遊びたいという思いが湧き、友人に100円が一万円になるアーケードゲームがあるらしいと金額で誘い出し、秋葉原のヨドバシにやってきた。
   秋葉原だから大学生のスナガガが遊んでいても大丈夫かなと思っていたが、意外とお子様が多く、一戦したところで友人の羞恥心が最大限になってしまった。その場はとりあえず何枚か「カードをもらう」を選び退散した。しかしそんな気持ちの入っていない排出が当たることもなく。ただただ「カードをもらう」という設定を用意してくれていたコナミさんに感謝しながら帰路についたのであった。

そしてリンクスへ

  2008年から2013年というゲームのグラフィックの発展が目覚ましかった時期に登場したデュエルターミナルは筐体の寿命を迎えるかのようにして、サービスの終了を迎えた。そんな中でも人気のあったスピードデュエルは、スマートフォン用のアプリであるデュエルリンクスに引き継がれ、多くのはプレイヤーに遊ばれている。
  また低年齢層向けの遊戯王という役割はラッシュデュエルへと引き継がれ、より遊戯王OCGに近い形で子どもたちの身近な存在となっているのだろうか。これからも子どもたちのカードゲームの登竜門として、遊戯王という存在があってくれたらうれしいと思うスナガガです。



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