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授業のない金曜日|日記|2022/4/15

四月十五日(金) 雨

朝一番、母親からの頼みごとを忙しいといって断ってしまう。後になって少し悔やむ。心に余裕がなくて恥ずかしいなと思う。小我はいかんぞ自分。

午前中は市役所に行く。大学でTAのアルバイトをすることになり、その手続きに個人番号が必要になったため。個人番号記載の住民票の写しをもらった。市役所の中ってなんか落ち着く。職員さんの接客もとても丁寧(接客と呼んでいいのかわからないが)。

金曜日は平日だが大学の授業がない。家にいると怠惰な一日になってしまいそうな予感がしたため、京都まで出る。

祇園四条駅着。近くのファミマでチョコクロワッサンを買う。これが昼飯。歩きながら食べ、天狼院書店へ向かう。

天狼院書店では、まず一階の書店で軽く本をみる。「京都の平熱」という本が少し気になった。そしてイタリアンブレンドのコーヒーを頼み、二階のカフェスペースへ。窓から店の入り口前の道路が見下ろせる席に座る。出来立てで舌が火傷するぐらい熱々のコーヒーを一口啜り、早速読書に耽った。今日持ってきたのは古井由吉「妻隠」。古井由吉の作品を初めて読む。ピース又吉さんが好きな本としてこの「妻隠」を挙げていて、以前から作家の名前だけは知っていた。けれど「古井由吉」という名前の、ふんわり、ちょこんとした可愛らしい響きから女性の作家さんだとずっと勘違いしていた。女性の人の名前で「吉」という字で終わる人なんて今まで生きてきて聞いたこともないのに。ネットで調べると、無邪気な笑顔をしたお爺さんさんの写真がでてきたので、可愛いというのはあながち間違いではなかったけれど。

一時間だけ読むつもりが、文章に引き込まれ過ぎて、二時間近く読んでしまった。慌てて、論文執筆の方に切り替える。今は研究会と国際学会に投稿する論文を同時並行で進めている。一つは日本語で6枚、もう一つは英語で10枚書かなければならない。なかなか思うように進まない。

午後五時半ぐらいまで作業をし、店を出る。外はかなり冷え込んでいた。四条大橋あたりは風の勢いも凄まじく、さらに寒かった。昨日かなり暑かったため、今日は薄着で出てきてしまったが失敗だった。寒さが肉に染み入り、骨が風邪をひいた時みたいに鈍く痛んだ。

帰る前にBOOKOFFに立ち寄る。昨日も行った。たまたま洋書コーナーを覗くと、村上春樹「風の歌を聴け」とカズオイシグロ「わたしを離さないで」が220円で売られていたため、衝動買いしてしまった。洋書は一度も読んだことがない。けど好きな小説だったら読めるかなと軽い気持ちでいる。

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