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おへそ 【短歌五首連作】

おへそ

海にいて朝焼けを見る ほんとうに朝と私と海だけがある

たましいの重さの限り眼をつぶる母のおへそをつらぬくように

些細な声も手放せないねふるさとの位置も確かになってしまうね

会いたいひとがまだ生きている世界にはなるべく器をふやさなければ

朝焼けのなかを歩いて毛があってもおかしくはない手の甲ゆらす



短歌同人誌『西瓜』第九号に掲載していただいた連作です。江戸雪さんから「雪優」をいただきました。ありがとうございました。




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