デキャンタ 【短歌五首連作】
年末年始の空気がいちばん好きだ。このままずっとみんなが浮かれ歩いて、どの店にも琴の音楽が流れていればいいと思う。今年も食べたことのないものを食べて、会ったことのない人に会い、知らない場所をたくさん訪れたい。
お正月の短歌連作を書きました。
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十二支の吐く息みちてたれさがる桃の赤味のやや強くなる
ひたむきにきらめき志向やもんなあデキャンタひとつおねがいします
鳥は花の蜜を飲むのよたましいの発育にいいと知っているから
遊牧をいまだ続ける人々が青いベンチのカラオケ映像に
そのままでふたつの瞳を使ってねきみはピアノに座ってもよい
読んでくださってありがとうございます! 短歌読んでみてください