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漫画みたいな毎日。「映画館という非日常を味わう。」

ある木曜日。子どもたちと映画を観に行った。

この春に15歳になった長男が、「もう一回、〈君たちはどう生きるか〉の映画を観たい。お母さんと一緒に。」と言うので、あらまぁ、まだまだ可愛いこと言ってくれるじゃないか、と心の中でちょっと思いつつ、二男と末娘に、「ジブリの映画観に行きたい?」と尋ねると、「映画館、行きたい!」と即答。

長男からの前情報によると、「駿ワールド全開。二男と末娘には内容がちょっと難しいかも。」ということだったが、まぁ、内容の理解も大事なのかもしれないが、音楽とか、絵とか、世界観を味わうものひとつだとおもうので、行きたいというなら、それぞれの楽しみ方ができればいいなと思い、皆で出掛けることにした。

映画館というのは、特別な場所だと思う。


ふと思い出してみると、私が子どもの頃は、映画は二本立てだったし、入れ替え制ではなかった。

夫も映画を一人で観に行って、予定の映画が終わっても、次の映画を観てしまい、映画館の外に迎えにきた親を待たせてしまったことがあったと話していたことがあった。

大人になってからは、映画館は、〈映画に集中できる貴重な時間を過ごす場〉だと感じている。

今は様々なサブスクのサービスがあり、映画館で上映したものも、家で観ることができるようになるまでに、さほど時間がかからない。家にシアタールームがあったり、大きな画面があれば、映画館のように映画を楽しむことができるのかもしれない。

我が家にはそのような設備はないので、なんとも言えないけれど、やはり映画館で観ることは、〈非日常〉の楽しさがある気がしている。

私の性分なのだろうけれど、家に居ると何かと〈やること〉を見つけてしまい、何かをしない時間というのがなかなか難しい。

映画館に足を運び、座り心地の良いシートに腰を下ろす。
ただ、映画を観るためだけの時間は、とても贅沢だ。

それでも、子どもたちが小さい時は、映画館で映画を観るのは、お互いに無理がかかることだと思えて、行くことを選択しなかった。無理に行ったとしても、誰も楽しめない気がしたからだ。

初めて子どもたちと映画館に行った時は、大きな音を嫌がるかもしれないとか、途中でトイレに行くなら、出入りしやすい席を選ぼうとか、そういったことを気にかけながらの映画館だった。

最近では、子どもたちも映画館そのものに慣れ、映画館で映画を観るという雰囲気に馴染み、私も映画に集中できるようになった。子どもたちが大きくなったのだなぁ、としみじみしたりする。

全く知らない人たちとひとつの空間で同じ時間を過ごし、同じ映画を観る。観終わって感想を交わすことなどは勿論ないけれど、それぞれに感じたことをそっと持ち帰るのだろうなと静かに周囲を眺めながら、席を立つ。

家でのんびりと楽しむ映画もいいけれど、映画館だけで感じることができる、その瞬間がとても好きなのだ。


ヘッダーはみんなのフォトギャラリー・あんころうさんのイラストをお借りしました♪ありがとうございます♪

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