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大学職員日記‐20‐なぜ、大学職員になったの?

大学職員として働いています。

大学職員と一言で言っても様々な部署がありますが、今は、学生さんの課外活動や学費奨学金に関する手続き・支援を行う窓口のある部署で勤務しています。

もう結構前になるなのですが、主人の同僚の方にお会いする機会があって、聞かれました。
「どうして、大学職員になろうと思ったんですか?」
この前段として、私は学生時代に教員免許を取得していて、教員になるのもいいなと思っていた、という話をしていたのですが、
「なぜ」と聞かれて、「~だから」とさらりと答えられなかったのでした。

なんでなんだろう?

就活をしていた時、私は決して「大学、学校職員」を目指していたわけではありませんでした。

教育業界以外も関心の有無にかかわらず惹かれた企業の説明会には行っていましたが(当時はオンライン説明会等がなかったので、足で稼いでなんぼという就活でした)、
ざっくりと、「教育業界で働きたい」という大きな括りで色々な企業の話を聞いていました。
学校、塾、教材開発、人材、研修会社等々…とにかく、「教育は人の人生の選択肢を広げる、その業界で働きたい」という思いを根っこにもって就職活動をしていました。
・・・我ながら、なんとかっこいい「就活の軸」であることか!今思うとちょっと恥ずかしくなりますね(笑)


「教育は人の人生の選択肢を広げる」という軸

学生時代は結構真面目な学生だったと思います。
教員になると決めていたわけではなかったのですが、1年生から教職課程を取りました。
これがまた、自分にとっては面白い分野だったので学部の授業にプラスして取らなければならない科目も沢山あったけど、あまり苦ではなかったです。
先生になろうかな、と思って通っていた塾講師のアルバイトを始め、そこでもバイトリーダー等いろんな仕事を任せてもらいました。

当時の大学生のボランティア先は東日本大震災絡みが多かったように思いますが、
長期休みのたびに都度やるのではなく住んでいる地元で継続してできることがないかなと思い、
東北から首都圏に避難して来た子供たちを対象にした教育支援のボランティア団体に入りました。

塾講師とボランティア。
私は、相手にする子供たちの色々な「差」を身をもって感じることになりました。
中学受験、高校受験と「少しでもいい(偏差値の高い?難関の?)学校に入ろう」と何コマも高額な授業を取る生徒さんがいる反面で、
「大学にはお金がかかるからいけないかな」「地元と入試のシステムが違うからよくわからない」と、進学するかどうかを考え、悩む子どもたち。
でも、どちらの子供たちも自分の決めた進路に進んでいくお手伝いをする中で、
勿論進学することが全てではないけど
人の選択肢を広げるために教育は必要だ、と思いました。
そして自分がお仕事をするなら、教育業界で働きたい、と思い、就活は主に教育業界で探してみることに決めました。

ちなみに、教育実習と就活を両立させたい、というのは(大学の指導的には)NGなのだと思いますが、
どちら、と決めきれなかった私は様々な方のアドバイスを頂いて両方やっていました(この話は以前の投稿で書きました)。

教育実習で考えたこと

教育実習にもいきました。
私の実習時期は4年生の5月で、中高の免許を取ろうと思っていたので、
3週間、高校で実習をしました。
毎日睡眠不足でボロボロになりましたが
楽しかったことも沢山あって、自分なりに真摯に向き合えば生徒たちは応えてくれるのだと、本当に貴重な経験ができました。
最終日、生徒たちが黒板にメッセージを書いてくれて、色紙も作ってくれて、こういう瞬間を先生たちは見るんだな、と思ったのでした。

ですが、ふと、私の「教員もいいな」という気持ちが
「学校の教員になりたかったのか」、それとも「自分の母校が好きだから母校の先生になりたかった(だけな)のか」
・・・いざ実習を終えた私は不安になりました。
このまま教員採用試験を受験して、教員になって大丈夫かな?
今振り返ると、当時の私は後者の思いだったので、この時ふと不安になったのは必要な感情だったと思います。

私は教員の経験がありません。教壇に立ったのは教育実習だけです。
ですから、「教員のことがわかる」とは思っていません。
「教員になろうと思った」というのも、自分の大切な感情として
否定はできなくて、教員への憧れも持ってはいると今でも思います。
でも、その時ふと感じた迷いを突き詰めた結果、
もっと沢山の年齢層の方に教育を通して関われる仕事につけるかな、と学校職員という選択肢が自分の中に生まれました。

改めて、大学職員として働いています。

私が大学職員になったのは
そんな色んな気持ちを抱えながら面接やエントリーシートで想いを伝えて、
ご縁があった場所がたまたま、学校職員だったからです。
私が就職した学校法人は大学以外にも学校があるので、たまたま、配属が大学で、大学職員になってます。

それでも、職員の仕事は本当にやりがいがあって、
毎日学生のことを考えて、笑ったり怒ったり時々胃が痛くなったりしながら
学生たちが卒業していくのを見るのが本当に大好きです。
私にとって卒業式のスーツ、袴姿は「あ~~よかったなあ」と思う瞬間だったりします。

大学職員を目指して色々勉強されている方もいらっしゃると思うので、
「たまたまご縁があったのが職員だった」なんて言うのは申し訳ないのですが、大学職員一筋で就活していた職員ばかりではないし、
これから就活する学生さんにも、「●●になりたい」と明確な目標とする職業名がなくてもいいのか、と思っていただけたら。

実はこの記事、1年位前に書こうと思ったのですがイマイチ気持ちが載らず下書き→上記のことがあって改めて書いてみようと思い…
書いたり、消したりを繰り返しかなり寝かせてしまいましたが
何とか最後まで来ました(笑)

ここまで書いてみて、あんまり内容が深くないような?気もしてきましたが、自分の気持ちの整理をする意味でも、今の私の言葉で書いてみました。

では、また。