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【エッセイ】エンパス!現実主義の母と私と幽霊と 19. エンパス体質と音楽

 エンパス体質と音楽について、これも少し変わった体験談があるので書き記してみる。

 この二つは一見、関係がないように見えて、実は大いに因果関係があると思っていて、実際、私は昔どえらい目に遭って体調を崩した事がある。

 どういう事かというと、キッカケは毎年開かれる街の音楽祭での事だった。
 それは結構大きい音楽イベントで、何百もの数のバンドさんが街の至る所に散らばって野外ライブをするのだが、その時、聴こえてくる音楽と一緒に歌っている人の感情までが私の方に流れてきたのだ。

 しかも伝わってくるのはどれもこれも嫌な感情ばっかりでまるで歌詞と一致しない。

 その時はたぶん嫌なものばかりを拾ってしまったのだと思うが、例えば、歌詞は「元気出して〜」なのに心は(ちゃんとやれバカ!)だったり、「感謝してますありがとう〜」みたいな歌詞なのに心は(みんな死にくされ!)だったりのチグハグで……。

 言葉はそのまま耳に聞こえる訳ではなく、いわゆるテレパシーみたいな感じで、念というか、心の声が私の頭に入ってくるのだ。

 もちろん当時はこれがエンパス能力だなんて知らなかったから、また霊感の変なやつが発動したんだと思って焦ったし戸惑ったし、そしてあんなのは初めてだったから何だかとても怖かった。
 急に具合は悪くなるし、でも人と来てたからすぐには帰れないし我慢して……。

 それでも我慢しきれなくなって途中で帰ったんだけど、家に着いた途端ぶっ倒れた。
 吐くしお腹壊すし頭痛いわで、その後一週間ほど体調が安定しなかった。ネチャネチャした毒素みたいなのがいつまでも体の中に留まってる感じで……。

 それからだ。私はテレビの音楽番組でもたまにチグハグ状態を感じ取る様になってしまった。一時期、日本の音楽が全く聞けない、聞きたくなくなってしまったのだ。
 CDであっても、配信されてるものでも、そこにちょっとした違和感を感じると気分が悪くなってしまい、もう邦楽が気持ち悪くて仕方ない。

 それでも、私自身は音楽が大好きだったから、洋楽の方を聴くようになり……。


 洋楽なんて、これまでは全く興味がなかったのに、聴いてみるとこれがなかなか楽しめた。
 なにより聴いてて気持ち悪くならないのがとても良い。
 英語なんて喋れないし、なんて言ってるのか分からないから、そこにチグハグ状態があったとしても気付かないし全く気にもならないのだ。

 しかも洋楽を聴くようになってから新たな趣味も開拓出来た。また話がそれてしまって申し訳ないが、自作のオリジナル曲を作れるようになったのだ。
 学生時代にも何個かは作った事があるけど、全く違う作り方を習得できた。

 というのも、こんな事はおこがましいし大変失礼かもしれないが、洋楽はサビがイマイチ盛り上がらない? ものが多くあって、モヤモヤしてて、このA.Bだったら流れ的に私ならこういうサビにするのになぁと、サビメロディを作るようになったのだ。

 そして作ったサビメロディを録音して、このメロディだったらBメロはこうだ、Bメロに繋がるAメロはこうだと繋げていって……。
 結果、聴いていた曲とは全く違うオリジナル曲が出来上がっているという訳だ。


 そうはいっても、ある洋楽のインスピレーションを受けて作ったものだったし、これってパクリに含まれるの? とか、作り方がちょっとズルいのかな? とか心配したりもしたけれど。
 でも、制作会社さんから大丈夫と言われたし、完全に違うものが出来上がっているのなら特に問題はないのだろう。

 今ではそのメロディラインを完全な形にしてiTunes Storeなどで販売しているのだから不思議なものだ。
 キッカケとなったあの時の出来事は辛かったけど、結果、趣味の幅を広げられたのだから人生経験としては良かったと今は思っている。

 現状としては、幸いにも邦楽で気持ち悪くなる事はなくなった。だからといって積極的に聞きたいとも思わなくて、今の流行りの曲とか私には全然分からない。

 だけど音楽って、たまに幽霊の声とか音源に混ざって聞こえたりするから、人の感情や念といったものが乗りやすいのだとそれは強く感じている。

 
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