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2週間で登園しぶりが緩和!鍵は「遊ぶ時間の質」にあった

4歳になってから登園しぶりがほぼなくなっていた息子。「年中さんともなると頼もしいなぁ」と思ったのも束の間、最近登園しぶりが再開してしまった。
朝起きるなり「今日は保育園行きたくないー!」の雄叫び。家を出る直前には床に突っ伏して準備拒否のポーズ。教室で引き渡すときは「ママー」と悲しそうにボロボロ泣く。

1・2歳の頃のように力技で連れていくこともできる。でも4歳になった今、それは根本的な解決にはならないと思った。私は「子育てが楽しくなるママカフェ」の学びで、子どもの問題行動には全て目的があるということを、実体験として知っていたからだ。

そこで「ママカフェ」の学びとネットで仕入れた情報を交えて、この登園しぶりに本気で向き合うことにした。その結果、約2週間でかなり状況が緩和しました。

このnoteでは(あくまでも息子の場合ですが)、効果のあった方法をご紹介します。同じように登園しぶりに悩んでいるママ・パパの参考になれば嬉しいです!

登園しぶりの原因

まずは何が原因で行きたくないと感じているのか、探ることから始めた。息子に「なんで行きたくないの?」と聞くと、「おうちでママとパパと遊びたい」という言葉が返ってきた。それを聞いてすぐに察しがついた。

我が家は夏休み明けにコロナに感染したため、一ヶ月の約3/4を自宅で過ごしていた。その間私は毎日息子と過ごし、旦那さんは在宅ワークのためちょこちょこ顔を合わせていた。その結果、彼にとってのスタンダードが「平日は保育園に通う」ではなく、「毎日ママとパパと家で過ごす」にすっかり変わってしまっていたのだった。

「家が楽しい」と思ってくれていることは純粋に嬉しい。でも仕事もあるからそうも言っていられないのが現実。保育園に相談したところ、引き渡しのときは泣いてしまっているものの、その後は楽しく遊んでいるとのこと。そこで園には引き続き様子を見てもらうことにし、登園しぶり解消に向けて具体的に行動を起こすことにした。

ママカフェの学びをおさらい

まずはこれまでのママカフェでの学びから、「子どもの気持ちを満たす関わり方」が足りないのだろうと考えた。でも、正直学び始めてから関わり方は意識しているし、可能な限り子どもと遊ぶ時間を確保するようにしている。これ以上時間を増やすことはスケジュール的に無理だと思った。そのとき、「時間が増やせないなら、質を高めるしかないのでは」という考えに思い至った。でもまだ学びが未熟な私には、明確な答えは思い浮かばなかった。

実践①子どもに共感する

そこで私は「なにかヒントはないか」と、ネットで一般的な対応策を調べてみた。

気を紛らわせようと「ほら、お気に入りのおもちゃあるよ!」とか「あ! 大好きな○○先生がいるよ!」と言ったところで、園に行きたくない気持ちは変わらないですからね。まずは子どもの気持ちを受け止め、共感してあげてください。

そのうえで「ママも会社に行きたくないときがあるけど、お仕事を始めると楽しくなるよ」「○○ちゃんは幼稚園(保育園)で遊ぶのがお仕事なんだよ」など、「僕(私)も頑張ってみようかな」という気にさせる言葉をかけると良いと思います。
引用:未来へいこーよ「【てぃ先生に聞く】子どもの「登園しぶり」はどう解決?」

真っ先に出てきた情報は、かの有名なてぃ先生のアドバイス。「てぃ先生が言ってるなら間違いないだろう!」と翌朝実践してみた。

<これまで>
「今日保育園行きたくない…」
→「そっか、でも今日〇〇するんだって!(楽しそうじゃない?)」「給食は息子くんの好きな〇〇なんだって!」
→「でも僕はいやなの!!泣」
→ぐずり悪化

<試してみた>
「今日保育園行きたくない…」
→「そっか。そういうときもあるよねー。」
→「そうなの…」
→ぐずりは悪化しないが、前進もしない
「ママも今日行きたくないんだけどさ、できるだけ早く終わるように頑張るから、息子くんも頑張ってみない?」
→「…保育園はいやなのー!!泣」
ふりだしに戻る

共感することでぐずりを悪化させないようにすることはできた。だが、(私の声かけの内容がよくなかったのかもしれないが)登園しようという前向きな気持ちを生むことはできなかった。
でもここで以前のような声かけを続けていたら、「ママは僕の気持ちを全然理解しようとしてくれない」と思われていただろうから、このアプローチ法を知れてよかったと思っている。

実践②家から出たくなる仕掛けを作る

来る日も来る日も登園しぶりに対応していたら、1週間ほどでメンタルがやられてきた。そこで、藁にもすがる思いで今度はてぃ先生の書籍を購入した。そこには、子どもに早く玄関から出てもらうアイディアが紹介されていた。

「駅の改札の交通カードをタッチする部分を紙に描いて玄関に貼って、カードも一緒に作ったらどうですか?」と言ったら苦笑してたんだけど、翌朝「先生!笑うほどすぐ出てくれました!」と笑顔の報告。
子どもには遊び心を!
引用:てぃ先生著
『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』

声かけがダメなら、せめて家を出たくなる仕掛けを作ってみることにした。その夜、段ボール・空箱・画用紙で改札とICカードを手作りした。作ってる間息子はすごく楽しそうだった。できあがった物を玄関に運び、「明日家を出るときにピッてしていこうね」と言うと、「うん!」と息子が笑顔で答えた。

翌朝も息子は変わらずぐずっていた。でも、家を出るときには改札のことを思い出し、ニコニコで出発することができた!その後園への道中は泣かなかったが、教室の前で引き渡すときはちょっと目が潤んでいた。それでもこれはかなりの進歩だった。

実践③好きなキャラクターで話す

寝起きにぐずってる息子は、私が何を言っても「ヤダヤダ」が収まらなかった。寝室からリビングまで連れていくにも20分くらいかかっていた。
そこで私は「ママ」ではなく、「息子くんの好きなキャラクター」になりきって声をかけてみることにした。
息子は小さい頃からEテレの「いないいないばあっ!」に出てくる、パクパクさんとパクこさんが大好き。(我が家ではそれをただの右手と左手で毎度演じている。)もはやお友達ではないかと思う二人を登場させてみた。

息子  「今日は保育園行きたくないー!!泣」
パクこ 「そういうときってあるわよねー。
     ねぇ、パクパクさん?」
パクパク「グーグー(寝てるふり)」
パクこ 「ちょーっと!
     なーんで寝てるのよ!
     起こしに来たんでしょうよー!?」
パクパク「はっ!?寝てた?私寝てました!?」
息子  「(やりとりにニヤニヤし始める)」

こんな感じでちょっと笑える話を演じたら、かなり早い時間で気持ちを切り替えることができた。それからは毎朝パクパクさんとパクこさんに登場してもらっている。話の中で「どっちが早くトイレに行くか」「どっちが早く朝ご飯をつまみ食いするか」など、楽しい競争要素を混ぜたら、さらにリビングへの移動時間が短縮された。後から思えば、てぃ先生の言うように、「遊び要素」を交えたからうまくいったのだと思う。

実践④親も本気で楽しむ遊び時間にする

玄関改札を作ってから、毎日帰宅後に何かを作るのが習慣になった。最近ハマっている歴代の仮面ライダーのベルト・自動販売機・クレーンゲーム・キッチンセットなど、息子が作りたいと思うものを、家にあるものを駆使して作る。
これまでは「手間がかかるから」と思って、帰宅後に創作系の遊びをすることは少なかった。でも普段やっていた「持っているおもちゃで遊ぶ」方法より、創作遊びの方が大人が本気で楽しめた。本気で楽しんでる感が伝わるからなのか、息子も普段より楽しんでいた。すると、いつもは遊びの後になかなかお風呂に入りたがらない息子が、スッとお風呂に行けるようになった。

「これはいい変化が起きてる」と感じた私は、毎晩息子に「明日は何を作ろうか?」と聞くようにした。そして次の日にはリクエストされたものを一緒に作る、ということを繰り返した。

すると、登園しぶりが始まってから約2週間後の朝に変化が起きた。なんと自分から起きてきてトイレに行き、着替え、朝ごはんを食べ始めたのだ。「えー!?自分で起きてきたの!?すごいね・・・びっくりしたよ!」と言うと、本人も満足そうにニコニコしていた。その後家から出るときにも一切ぐずらず、教室に入るときも笑顔だった。これには本当にびっくりした。

恐らく、親が本気で遊び時間を楽しんだことで、息子の「ママ・パパと遊びたい」という気持ちが100%満たされたのだと思う。また「明日は◯◯を作る」というのが、登園のモチベーションになっていたのではないかと思っている。
実際に登園しぶりが緩和して数日後、息子の遊びたい気持ちが100%満たされなかったな、と感じた出来事があった。そのとき突然「明日は保育園に行かない!泣」と息子が言い出したのだ。やはりそういうことだったか、と納得した。

まとめ

緩和されてから早1週間。現在はやや波はあれど、以前ほどぐずることなくスムーズに登園できています。

今回実践した4つの方法を振り返ってみると、特に効果的だったのは「実践③好きなキャラクターで話す」・「実践④親も本気で楽しむ遊び時間にする」だと思っています。

実践③は「もうこれ以上遊び時間は捻出できない」と思っていたけれども、ちょっとした時間を「子どもの気持ちを満たす遊び時間」に変えられたからです。実践④は当初答えの出なかった「遊ぶ時間の質を高める」という課題の一つの答えになりました。ただ「子どもに合わせて遊ぶ」より、「親も本気で遊ぶ」の方が子どもの満足感が高いことを身をもって知りました。

「ママカフェ」では即効性の高いテクニックは教えてくれません。根本となる考え方を学び、時間をかけて子どもとの関わり方を変える。すると子どもの自立を育めるようになり、子育てがもっと楽しくなる、という考えです。今回はまさにそのステップを体験した2週間でした。


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