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抗がん剤各論~プラチナ(白金)製剤~

DNAに結合することでDNA複製を阻害し、がん細胞の自滅(アポトーシス)を誘導する。薬剤の構造中にプラチナ(白金)を含むためプラチナ(白金)製剤と呼ばれる。なお、プラチナ製剤は開発された時期によって第一~第三世代に分けられているが、第二世代は消化器癌に用いられることは少ないため、シスプラチンとオキサリプラチンを中心に解説する。

種類

第一世代:シスプラチン(アイエーコール®)
第二世代:カルボプラチン(パラプラチン®)、ネダプラチン(アクプラ®)
第三世代:オキサリプラチン(エルプラット®)

副作用

第一世代

悪心嘔吐>・・・かなり強く見られる。
→アプレピタント(NK1受容体拮抗薬)、パロノセトロン・グラニセトロン等(5-HT3受容体拮抗薬)、デキサメタゾンを併用する。
腎毒性(腎機能が低下すること)>・・・出現頻度高い。
→ハイドレーション(投与前後に輸液を行う)が行われる。
耳鳴り、難聴
→投与した約40~80%に見られるとの報告もある。多くの場合、不可逆性(投与を中止しても改善しないこと)であり、有効な治療法も確立されていないため、症状や障害が軽微なうちに投与中止するしかない。

第三世代

末梢神経障害急性)>
手足のしびれ・疼痛・感覚不全・感覚異常が投与直後から生じ、数日以内に回復する。また、咽喉頭絞扼感として、喉の圧迫感や息苦しさを自覚することもある。これらの症状は冷感刺激により誘発・増悪される。

末梢神経障害慢性)>
累積投与量が800mg/m2以上になると発生頻度が高くなり、手袋・靴下型の手足のしびれ・感覚障害・感覚鈍麻などが出現する。
※しびれに対して確立された治療はなく、対症療法が中心となる。日常生活に支障をきたすほどであれば、投与が中止される。対症療法としてプレガバリンやミロガバリンが用いられることが多いが、精神神経系に作用し眠気を有する薬剤であり、倦怠感やふらつき、眠気が出現することがある。眠前の投与から開始される。また、牛車腎気丸が有効であるとする報告もある。

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