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80 ミドルリーダーの心得 特別支援の観点からできること3選

みなさんは、
ミドルリーダー
という言葉をご存じでしょうか?

今日は、ミドルリーダーの心得 特別支援の観点からできること3選
というテーマで、
30代~40代のミドル世代の皆さんへ伝えたいことがあります。


ミドルリーダーとは?

私の地域では、10年経過した教員対象の研修に
「ミドルリーダー研修」
がありました。
これは、近年若手教員が増加しており、
若手教員にとっての
よき指導者がいるかという課題の解決に向けた
役割を担うリーダーを養成するための研修でした。

ミドルリーダーの育成が急務になってきたのは、
現在、
30代後半から40代前半の教員の割合が
極端に少ない傾向にある上に、
若手を指導した経験も少なく、
団塊世代の大量退職に伴う新任教員の
大量採用に対応した組織的、計画的な
指導が困難になっていきます。

また、中堅教員層は、
学年主任やその他の主任を
任されたことが少なく、
次の世代の管理職として
学校運営を担う素地としての
経験をもっていないことも考えられます。

よって、
意識的にミドルリーターとしての役割を自覚し、
行動していくことが大切です。

ミドルリーダーについて考えるきっかけ

なぜ、ミドルリーダーについて
考える機会を持てたのかというと、
先日、10年目のS先生と
食事した時のことがきっかけです。
その先生は、
職員室でよく若手職員にお菓子を持っていき、
渡すついでに世間話をしているのです。
ベテランの先生や管理職ともよく話をし、
逆に何かあれば相談や確認も、
T先生が請け負っている現状があります。
つまり、周囲から信頼されているのです。
何か意識しているのか気になり、
食事の席で話を聞きました。
すると、
「現在、同僚に若手が増えてきている。だから、自分に何かできることはないかを意識して関わるようにしている。」
「10年目でミドルになってきたので、自分にできることはないか、役に立てることはないか、常に考えて行動している」
「過去に、同じ階の担任が2人同じ時期に病休に入ったことがある。そうなる前に、自分は何かしてやれなかったのか、後悔がある。だから、特に若手の先生たちにはそうならないように、気がけて話をするようにしている」

と話していたのです。
T先生は私よりも若く、経験年数も少ないのに、
そこまで同僚の先生方のことを思い、
メンター的役割やマネージャー的役割を発揮して
働いていることに衝撃を受けました。

では、私は何ができるのか?
私の強みはご存じの通り、特別支援教育です。
専門分野を生かし、
学校に貢献したいと考えています。
よって、
特別支援教育の観点
からならば、
できることは確実にあると考えます。

特別支援の観点からできること3選

ミドルリーダーの心得として、
特別支援の観点からできることを
3選挙げていきます。

①特別支援教育の情報提供
特別支援教育の観点から、
子どもの支援につなげる必要な情報を提供することです。
まずは、初頭効果です。
これは、最初に提示された情報に
強く影響される心理的な傾向 を言います。
例えば、初めて対面したときの
身だしなみや表情、言葉使いといった第一印象が、
その人のイメージとして残り続ける。
特に発達障害のある子どもにとって、
最初のイメージの影響がはがれにくい傾向があるので、
子どもとの出会いを大切にしていくことが重要です。

また、感覚、認知、行動のプロセスを理解し、
行動の背景要因に目を向けた児童理解を進めること。
ABA(応用行動分析)など行動面に向けた理解と
アセスメント、指導について伝えること。

…他にも特別支援教育の情報提供を
進めることが大切だと考えます。

②情報交換、医療・福祉との連携
通常学級に在籍する特性のある子ども達への現状を聞き、
悩み相談やアドバイス等を行います。

通常学級にも、
特別な支援を要する子どもは多く存在します。

必要な支援を受けずに高学年へ上がってしまうと、
それまでに
教師からの叱責
失敗経験
学力不振…
等のネガティブな要因が重なり、
2次障害からくる
不適応行動を起こす可能性が高くなります。

通常学級担任と困り感のある子どもについて
定期的に情報交換をし、
必要に応じて個に応じた支援や
保護者との面談、医療、福祉との連携へ
つなげていきます。
さらには、通級指導教室や特別支援学級への
学びの場の変更なども視野に入れた支援も
必要になってくるでしょう。

それが、
2次障害の予防につながり、
教師だけでなく子どもや保護者も安心して
学校に登校できる環境をつくることができます。

若手によっては、
自分から言えないことが十分予想されますので、
コーディネーターとしての立場も使い、
定期的に話を聞くことは
していきたいと考えています。
できれば、T先生のようにお菓子を
渡してねぎらいながらも大切ですね。

③ 背中で語る
私自身が子ども達への
特別支援的な関わりや実践を行い、
若手職員への生きた見本となります。
校務分掌や成績処理などの
事務関係も計画的に進め、
私が指針となります。

自分には何ができるのか、
どうすれば学校に貢献できるのか
子どもが笑顔で通える学校になるか
本当の意味で働きやすい職場になるか

を念頭に置き、
特別支援教育コーディネーターの視点から
進んで行動していきたいと考えています。
特にミドルの教員のみなさんだけでなく、
30~40代で働く皆さんは、ミドルリーダーとして
の働き方、生き方について考えてみては
いかがでしょうか。

今日の記事は以上になります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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