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「この夏の参院選は日本にとって、そして世界にとっても非常に重要な選挙です」

 今年7月の参院選は、日本にとって、そして世界にとっても非常に重要な選挙だということは既に述べてきた。

 それは、今21世紀の世界がどうなるかというターニングポイントにあるからかと思う。一つは最も大きな世界史のうねりであるロシア、ウクライナ戦争における有象無象の動きが最悪の場合第三次大戦へと繋がるリスクを孕んでいること、そして世界経済がインフレトレンドへパラダイム転換したこと、さらにはその重要な岐路となるであろう米国中間選挙が11月にあるということである。

 第一次大戦や第二次大戦前の状況を歴史視点で辿るときその類似性*を見て、いま第三次大戦の前であると言って何の不思議もないことに驚かされる。そういう意味で歴史視点の重要さはいくら強調してもし過ぎることはない。しかしこの点でマスメディアの報道には、相変わらず信頼をおけない動きしか感じられず、ワイドショー系のプログラムなどは国益に対して害こそあれ、益するものは何もない。

(*第一次大戦や第二次大戦前の状況との類似性については、米国側から見た歴史を見ることが重要です。

上記2つの渡辺 惣樹さんの著作が非常に参考になります。)

 もちろん私は第三次大戦が起きる蓋然性が高いと言っているのではない。なんとか回避することができるだろうと念願もしているし、米欧のインテリジェンスは健全に働くだろうと期待もしている。

 しかし何より大切なのは、日本の政治であり、経済である。その方向を決めるのは日本では7月の参院選に他ならない。安倍政権の集団的自衛権に関する安全保障法、菅政権での東京五輪開催、重要土地利用規制法、そして岸田政権で経済安全保障法を立法化し、徐々にではあるが国益基軸へ政治の方向が向かっていることは良いことであるが、まだまだ日本の将来を確固たる明るいものにするためには課題が多い。この参院選は、また米国中間選挙にも影響を与えうるものであることも肝に銘じなければならない。日本国民の覚悟が問われているということである。

 防衛費2%、憲法、台湾に対するコミットメントそして経済再生である。これらはそれぞれ別物のように捉えられるかもしれないが、実は一つだと私は思う。国益を主軸に据えて具体的政策を進めるうえで当然のことながら連動、協奏的に実現していかなければならないものである。政治家、特に与党政治家及び心ある官僚諸君の一層の奮起に期待したいところなのである。そして参院選では、それを国民に分かりやすく提示し、自民党が国益基軸の政党としてより良く変わるならば日本は間違いなく再生すると思う。

 国民もそういう世界史的位置づけの参院選だとの覚悟をもって投票行動してほしいと思う。

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