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千葉県山武郡横芝、齊藤ぶどう園、樽熟2020、山葡萄

深夜にあまり重いワインもなんだよなあ、でも今日は赤の気分と思って、ゴソゴソとセラーをまさぐっていたら出てきたのは齊藤ぶどう園さんのコレ。

千葉県でワイン?と思われる方もいるんじゃないかと思うんですが、近郊は近郊で熱いムーブメントがあります。千葉県のパイオニアは、齊藤ぶどう園さん。パイオニアというか、細々やっていたら時代が追いかけてきたというか、そういう感じ。

齊藤ぶどう園さんのワインは、自然派系というよりはゆるい自宅飲み系で、裏ラベルにもあるように、1日の疲れを癒すためのアルコール摂取に向いているワインというか、お高くとまったワインでないのは確かです。

私などはそれこそ、ちょっと大ぶりのグラスに入れてますが、普通のコップでもいいかもしれません。普通の家庭料理に合わせて、サクッと飲む。飲み屋のワインです。生産量が少ないから、カルトっぽい人気にはなってますが、基本、立ち飲み屋とかで引っ掛けたい感じのワイン。実際、頑なに四合ビンですもんね。

昔は割とサクッと買えたものですが、今は狙っていかないとダメになっちゃいました。コレ、実はギンザシックスのいまでやさんで購入してます。いまでやさんはそもそもは千葉の酒屋で、だからギンザシックスの店舗でも取り扱っているわけですね。あそこの客層は、逆に齊藤ぶどう園に向かわないので、残ってる時は残っている。

ただまあ、そんな気張って買いに行くものでも本来はないので、一期一会で出会えた時に買ってます。でも、程よく染みる味わいなんですよね。

香りは茎の青みとシガーのような甘みが調和していて、最初樽のカベルネかなって思ったくらい。飲むと、シャープな酸がブワっと広がるけど、多少置いておいたこと で角がとれて、若干の渋みを感じる頃には赤い果実味へと変化して消える。余韻は長くないけど、なんだか次の一杯に行きたくなる味わい。

横芝っていうと齊藤ぶどう園さんのイメージだったんですが、『限界ニュータウン』の著者の方も横芝。横芝、アツいです。

正直、首都圏も県境から徐々に人がいなくなりそうな雰囲気ですが、それならもうぶどう園でもなんでも増やしてほしい。埼玉にも山葡萄を使ったワイナリーが東松山にあって気を吐いてます。源作さんも最近は日本ワイン表記を意識した作りになってきていますし、矢野本家も兎田さんも、頑張ってほしい。

いずれにしてもウスターソースのガッツリかかったハムカツとかコロッケとかで飲みたいですね。あるいはイカの煮たやつでもいい。

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