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南アフリカ、スワートランド、ラムズフック、ワンハーベストモーニング2014

ユニークなエチケットのワインは、当時ラムズフックにいた2人の醸造家(クレイグ・ホーキンス、ヤルゲン・ガウズ)が手がけたものである。インポーターのアフリカンブラザーズさんとのコラボワインということ。アフリカンブラザーズさんの連れてくるワインは好きだ。

ラムズフックが2015年に売却された際、2人は独立して、今では別々の道を歩んでいる。南アフリカの「自然派ワインのお手本」とさえ言われたワンハーベストモーニングを、先日開けてみた。

冷えているからか酸は穏やかで、セパージュはシュナンブラン、ヴィオニエ、シャルドネ。割合もどこかに書いてあったけど、シュナンブランが半分くらいだったかな。白桃、カリンの香りに、果実味と若干のミネラルを感じる味わい。少しとろみも感じつつ、かなり時間は経っているのに、変な香りは一切ない。

気取らず、グイッと飲める、爽やかなワイン。

アフリカンブラザーズ

南アフリカと言えば、私たちの小さい頃はアパルトヘイトとセットで覚えた。ネルソン・マンデラさんの大統領就任後、南アフリカが少し変わったという印象はあったが、それでもJ・M・クッツェーの描くヨハネスブルクの状況を通して南アフリカを見ていた。『マイケル・K』は圧倒的な小説だった。


2010年くらいまではKWVくらいしか知らなかった自分も、アフリカーさんやマスダさんに出会って、南アフリカの魅力に引き込まれた。けれど、ケープタウンはどちらかというと西側、西側にワイナリーは集まっていて、ヨハネスブルクとケープタウンの地理格差みたいなものがあるのかなあと思ったり。

私はちょっとモザンビークとは因縁があって、それなりに長い付き合いがあるのですが、南アフリカの隣のモザンビークの経済格差は凄まじい。これはアフリカ諸国全てに言えることだと思うんですが、ナイジェリアなんて、近代的都市があるかと思えば、テロも横行している。まさに両極端がある国アフリカ。南アフリカもその例に漏れず、いいところと悪いところが同居しているんだろうなあ、なんて思うと、ちょっと意気消沈してしまったり。

それでも南アフリカのワインは、格段に価格と内容がマッチしていると思うし、チャレンジもある。なので、今後も注視していきたいし、ケープタウンにも行ってみたい。


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