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四月になれば彼女は/川村元気

残り22ページで手が止まった。読めなくなった。


読み切りたい気持ちと、
知りたくない、この本を読み終わりたくないという気持ちがずっと戦っていた。

これは本を読んでるとたまに起きる。
考え込んでしまってる時ほどこれは起きている気がする。

読みたいのに進まない。

止まっている間は他の本も読めない。

結末なんてものは人それぞれ解釈が違うけど、
なぜかこの本は私なりの解釈をする事自体が怖く感じた。

悲しくなる訳ではないし、内容がつまらないなんて、そんな簡単な理由じゃない。

だからこそ、あさのあつこさんの解説を読んでめちゃくちゃ共感した。

でも、今、やっと読みきれた。


本を読んでいて、心に残ったページを折るという事を今までしたことがなかった。
理由は本が好きだから、シンプルに折りたくなかったただけ。


でもこの本は気づいたら1ページだけ折っていた。



「愛を終わらせない方法はひとつしかない。それは手に入れないことだ。」

と書いてあったページを折っていた。
すごく心に残ったから折っていたんだと思うけど

そもそも手に入れるってなんだ?
愛って終わるのか?愛の終わりってなんだ?

読み終わった今はそんな風に思う。

多分、まだ自分なりの愛を見つけられてないのかもしれないし、きっとまだまだ辿り着けないと思う。

色々起こって感情が疲れたり、何も起こらなくて退屈になったりする毎日の中で日常から離れさせてくれて1人でこうやって考えさせてくれる本が好きだし、考える時間が好きだなと改めて思う。


次何読もっかなー。

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