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今年のベスト本!「賢者の書」 喜多川 泰

今年読んだ本の中のベスト本。「賢者の書」。
AmazonのKindle Unlimited対象で、表紙とタイトルに何となく惹かれて読んでみたところ、すごく良かったのでおすすめさせてください。


人生ってつまらないな。なんで自分ばかり運が悪いんだろう。恵まれていないな、不幸だ、、、。漠然とそう思っている人に向けた、人生を歩む上で大切なことを教えてくれるような本で、内容もわかりやすく、3〜4時間程度で読めてしまうボリュームでした。


人間は何度だって生まれ変われる。
心持ち1つで、昨日まで愚者だった者も今日から賢者にだってなれる。
私も賢者でありたい。


賢者の書のあらすじ

「賢者の書」とは、主人公のサイードが完成を目指して旅に出るきっかけとなる不思議な本。世界中にいる9人の賢者に会い、彼らから学びを得ると、パズルのピースが1つ与えられる。そして、そのピースを本の表紙にはめ込むと、サイード自身が学んだことが本の内容として現れるというもの。

サイードが会うべき賢者の8人目までは、彼に成功するために必要なことやそもそも幸せとは何か、賢者とはどういう人なのかといった、人生を歩む上で大切なことを教えてくれる。ただ、最後の9人目の賢者は、サイードが学んで作り上げてきた賢者の書を読み、「最高の賢者としてふさわしい人間に成長した」のかどうかを判断するといった最終課題を課してくるらしい。
そして、最後の賢者に、「最高の賢者だ」と認めてもらえると、最後のピースが与えられ、ビジョン(成功を手に入れるため、自分の人生をどういう方向に向かわせば良いのかを指し示すもの)を見せてくれるというもの。

第一の賢者の教え(行動する)

人生は「行動し、その行動に対するピースが与えられる」という連続に過ぎない

第一の賢者によると、人生とは、パズルでできた大きな1枚の絵を完成させるようなもので、1つ行動をした結果として、1つのピースをもらうことができる。人生は単にその連続でしかないとのこと。

人はこの完成させるべき絵を「夢」と呼び、この絵を完成させることを「成功」と呼ぶらしい。
ただし、注意が必要なのが、1つの行動に対して、あくまでピースが1つもらえるだけのことであって、決して1枚の絵がもらえるわけではないということだ(事業が上手くいったから成功した、結婚できたから幸せ。絵を完成させるということは、そう単純なことではないようだ。)。

また、行動の結果に「成功」も「失敗」もない。
ただ、1枚の絵を完成させるために必要不可欠なピースが手に入るだけなのである。

しかし、そうは言っても、手に入れたピースもそれ単体だけを見ると、絵のどこに使われるものなのかサッパリ分からないことも多いし、自分が今組み合わせたいと思っている、欲しかったピースでないことも多い。(特に、行動した結果が、自分にとって受け入れ難いものとなった時にそう感じることが多いらしい)。でもやはり、パズルをしたことがある方は分かると思うのだが、パズルの
ピースの中に決して不要なピースや重複するピースは存在しないのである。


すべての経験に無駄なことはない、とよく言ったものだが、たとえ行動した結果として、手に入ったものが自分が望まないピースだったとしても、後から振り返ってみると、「あぁ。あの時のあの経験が、今の自分に繋がっているんだな」と思えることが、人には少なからずあるのではないだろうか。(ただ、そこに気が付かないで、「このピースは要らない」、「もうすでに持っている」、といって捨ててしまう人も多いらしい)。

私自身も、「なんで私ばっかりこんな結果になるのか」と1日のほとんどをメソメソしながら過ごした数年間がある。状況が変わった今振り返ってみると、あの辛い期間があったから、自分なりの幸せについて考えたり、今まで目に入らなかったことが何となくわかってきたりしている。ただ、やっぱり、あのような辛い経験はしたくなかったと今だって思う。
それでも、この本を読んで、これから先の人生で、「あの時のあの経験があったから」と思える瞬間が私に降りかかってくるのかなと、少し前向きに捉えられるようになった。


その他にも、各賢者はすべての人間に与えられた「心」の役割、自尊心と多尊心、過去や未来に生きるのではなく、今日という1日を精一杯生きるということなど、サイードに分かりやすく教えを説いる。


あまり書きすぎると、読む方の楽しみを奪ってしまいそうなので、紹介する賢者の教えはここまで。本当にサクッと読めてしまうので、年末年始、移動の合間やお時間がある時にでも、よければ読んでみてください。



#今年のベスト本

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