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ちょっと気を遣う同僚みたいなヤツ TRN TA3

こんにちは。あら50りっぷです。

今回は「高音質モデル」とYoutubeレビューなどでも話題の『TRN TA3』をレビューします。こちらもAliExpressセールで購入しようと思いましたが、Amazonでもほぼ同じ価格で販売していたのでそちらで購入しました。納期も早いしね。

TRN TA3は、ベリリウムコーティング振動板採用の10mm二重磁気ダイナミックドライバーと6mmのチタンコーティング振動板ダイナミックドライバー、それにKnowles製の高性能バランスドアーマチュア1基を加えた2DD+1BAハイブリッドドライバモデルです。価格的にも超低価格イヤホンよりやや上の価格の中級イヤホンに位置するモデルです。

10mmと6mmの異型DDにKnowles製BAを加えた贅沢な仕様のトリプルドライバー機

ドライバー構成の似た先発機の『TRN MT4』は、低価格な2DDモデルとしては非常に完成度の高いイヤホンでしたが、さらに高性能BAを追加することで高域の音分解と解像度を上げようという設計意図に基づいたTRN TA3は、言ってみれば ”MT4の進化系” ということになります。こんな開発秘話を想像するだけでも、なんだかワクワクしてしまいますね。

中級モデルに位置づけられ、少し高級感のある外観。フェイスプレートは金属製

金属製のフェイスプレート(樹脂に見えるが金属)は、ロードバイク乗りにとってはエンスー垂涎の旧 ZIPPカーボンホイールのディンプル模様とそっくりで、マニアックなデザインながら結構気に入っています。ホイールの場合は空気抵抗の低減が目的でしたが、TA3は、、、そんなわけないですねw

一斉を風靡したかつてのZIPPホイールの代名詞だったディンプル模様。TA3のデザインとそっくり

ボディーは半透明樹脂製ながら内側がわずかに透ける程度の濃い色合いで高級感があります。コンパクトなため耳入れはスムーズで、長時間装着でもストレスを感じることはありません。

付属ケーブルはこの価格帯では高品質なものが標準で同梱されてきます。色合いの落ち着いた被膜に覆われた銀メッキ線と無酸素銅線の4芯編ですが、この純正ケーブルはプラグが交換できるシステムになっていて、シングルエンド3.5mmプラグ以外にバランス接続用4.4mmと2.5mmの交換プラグが最初から付属してきます。コスパを考えれば、このケーブル1本でバランス接続までできてしまうのですから大変オトク感があります。接続端子は写真をみるとmmcx端子のように見えますが、実際はKZでおなじみのQDC端子となります。リケーブル線材の選択幅はかなり広いと言えるでしょう。

さて詳しい説明は抜きにして、いつもどおりイヤピだけを交換し、箱出し状態&純正ケーブルのシングルエンド3.5mmプラグのままで期待しながら聴き始めてみましたが、、、

ん? これは・・・残念な・・・音ですね。。。


高音域に専用のKnowles製BAを割り当てて解像度を上げているというのに、想像したほど音の分離感や臨場感を感じられず、低音域の響きに影響されているせいか明瞭さもいまいちです。中高域は寒色サウンドではなく、ウォーム傾向といってもいいでしょう。そこで純正ケーブルを外し、高域側がより強調される純銀ケーブルにリケーブルして聴き直してみました。しかしTA3のもつポテンシャルがここまでなのか、膜がかかったような高域の音色と音ヌケをどうしても改善することができません。もちろんこれで満足できるユーザーもいるのでしょうが「寒色カリカリサウンド&エッジの効いたソリッドな音」好みのボクの耳にはどうしても ”柔らかすぎて” 曇って聴こえてしまうのです。


そこで試しに100時間エイジングをかけてみたところ、音質が少しずつ変化し始めました。箱出し状態では低音域の響きが強調されるあまり、他の音域がその影響を受けてしまい、とくに中高域は柔らかいボヤボヤサウンドに感じられてしまいました。その音が一定時間鳴らし続けたことで各ドライバーの不自然な繋がりが解消されたためか、確かに2つのDDが担当する低中音域の上でBAが「いい音を鳴らしている」のが聴きながら確認できるまでになりました。つまりはTA3は、良音を手に入れるためにユーザー側で手間ひまかけてエイジングすることが必須だったわけですね。

純正ケーブルで3.5mmアンバランスで聴くのはあまりオススメではない

当初は、ボクのお気に入りリストからは外れてしまったTA3でしたが、後日2.5mmバランス接続を試したところ、別物に生まれ変わったみたいに超高音域、高音域ともに評判通りの解像度と音ヌケの良さをついに達成することができました。一度はポテンシャルを疑ってしまって、ゴメンね。

…うん。バランス接続で聴き続けると音場も広く臨場感もあって、確かにいい感じの音出すよな~と思います。でもTA3を聴くときはバランス接続一択のみ! と制限を課されたような気もして。。。そういう意味ではいつでもどこでもイチャラブというわけにはいかないんだよなー。

「ちょっと気を遣う友人」、みたいなお付き合いになるのかな?

今の段階では「好き?」「嫌い?」は即答できないけれど、まだ「友だち以上恋人未満」みたいな一歩踏み込めない関係。個人的にはますます音が変化して、「好き」になれたらいいなあと期待してしまいますが!!

**このあとも大きな音の変化はありませんでした。バランス接続で聴き続けています。


Amazonで購入する場合:
TRN TA3
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BXRNCM4N/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o03_s00?ie=UTF8&psc=1


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