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舞台「笑の大学」

内野聖陽さんと瀬戸康史さん出演の三谷幸喜作品の舞台「笑の大学」。
観たかった作品がWOWOWで放送と知ったときはめちゃめちゃ嬉しかったです。

映画は観たことがあり、こちらの役所広司さんとゴローちゃん(元SMAP)の掛け合いもよかったのですが、内野さんの舞台となるとこりゃこりゃ、どんなことになるのやら楽しみで仕方がない。
放送日が待ち遠しくてたまりませんでした。

映画では、演劇の台本作家が公演可否の判断のための検閲の際に癖のある検閲官を相手に四苦八苦するさまが描かれていますが、舞台版もストーリーは大きくは変わりません。

WOWOWの番組の最後に三谷さんご自身が解説のようなお話をされていたのですが、映画版は変な検閲官にひっかかった作家の話、今回の舞台は検閲官に立ち向かう変わり者の台本作家という作りになっているとのこと。

んー、確かにそう聞くとそうだな。
映画とは違う感じは漠然としていたのですが、聞いて初めてその「違う感じ」の理由を知りました。


映画はレトロさを全面に出していましたが、舞台は時代設定は同じでしたが、余計な演出は全くなし。
内野さんと瀬戸さんの演技が全てでした。
あー、劇場でボロ泣きしたかった。
こんなすごい作品、目の前で体験できた方がうらやましい。

それはそうと、最近なぜか涙腺が弱く、noteの記事でも素敵な文章に出会うと涙がにじんだりします。たぶん書かれている方は泣かせようなんて思ってないし、まさか泣かれてるとも思わない、そんなところにもやられています。
ほんまちょっと疲れてるんかな・・・(>_<)


さて、話を舞台に戻しますが、時代的に喜劇を演出することが憚られる風潮。でも大衆は笑いたい。笑いを求めている。作家はそれを知っているし自分も求めているから笑える台本を書いてしまう。

検閲官は徹底して笑いの要素を排除しにかかるが、実はその台本がおかしくておかしくて仕方がない。笑ったらダメな立場だけど、個に戻った時にはつい笑ってしまうし思い出したらニヤついてしまうこともある。
そんな感情の見せ方が素晴らしかったです。

ラストで検閲官が台本を読みながら笑うシーンがあるのですが、単にいいシーンだなーって深く考えずに観たのですが、最後の三谷さんの解説で、内野さんの笑う演技がBGMに馴染むタイミングで演じられているとのこと。

タイミングを計っているようになんて全く見えないしめちゃくちゃ自然なんです。
それを舞台上で、音楽を聞きながら絶妙のタイミングで笑いの演技を挟みにいってるってすごいの一言に尽きます。
内野さん、あなたにお会いしたい。そしてあなたの演技の素晴らしさを直にお伝えしたい。
そんなふうに熱烈に思いました。

いやいや、ヘタレな私は実際にお会いすることなんかあったら侑さんの陰に隠れるだけで何の言葉も発することなんてできないんですよ。握手すらムリでしょうね。
でもどうにかして伝えたい・・・、そんな熱い思いだけはいつも持ってしまうのです。


#笑の大学 #内野聖陽 #瀬戸康史 #三谷幸喜 #WOWOW

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