タワマンのメシは硬いが、富士山頂で食うカレーメシは美味い
高層タワマンで炊くメシは硬く、硬い。そう、硬すぎるのである。
そんな高層タワマンにいるものはなにか、それは江戸っ子である。
「べらんめぇ!こんな柔いメシ食えっかよ!やっぱメシはタワマンに限るぜ」
現代の江戸っ子のほとんどはuberで得た収入で生活している。
彼らはそれが粋であると思っており、実際粋であるからである。
そのうちの三割は全日本江戸っ子連盟の活動資金として徴収されており、彼らは江戸っ子として細々と活動している。
タワマンは江戸っ子の巣窟だ。
硬いメシをはじめ、江戸の華である火事と鉄火場が存在しており、よく崩れる。
江戸っ子は収入に見合わない場所に住むことで、より一層江戸っ子であることをかみしめる。
「タワマンにわざわざ住み着く主婦は炊事が苦手なんですよ」
江戸っ子の春馬さんは語る。
「彼女らは金銭感覚はぶっ壊れてるから外食のほうが得意なんです。」
現代のタワマンの問題だ。
すると春馬さんはすかさず自室を燃やした。
「べらんめぇ!火事じゃ火事じゃあ!」
我々は歓喜した。タワマンの5階に火が付いたのだ。
13階建てのタワマンはあっという間に崩れ落ちた。
江戸っ子の力は恐ろしいと感じた。
タワマンの焼け跡に残ったものはそう、古株の新芽であった。
「この新芽はやがて大きく育ち、何十、何百年という時をかけてタワマンツリーハウスとなり、東京を飲み込むんです」
我々は新芽の成長を願い、その新芽に硬い米のとぎ汁を流し込んだ。
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