見出し画像

どの音楽を聴いても刺さらない

最後にライブに行ったのはいつだろうかと思い返す。

僕が好きなthe HIATUSというバンドの新譜のリリースツアーだった。2019年の9月3日だから、もう約2年になる。当時は大阪に住んでいたが、大阪で開催されるライブには日程が合わなかったので、平日に休みを取って名古屋まで行った。翌日も仕事だったのによく行ったものだなあと思う。ダブルアンコールで公演が長引いてしまい、急いで駅までダッシュした記憶が懐かしく思い出される。

2年という歳月は短いようで長くて、こんなにも生活が変わってしまうと考えると恐ろしい。これは某ウイルスのことも指しているし、個人的な話も含む。2019年のこの時期はまさか自分が関東に住むなんて考えてもいなかった。

音楽は好きで、今でも毎日のように聴いている。それでもライブからは完全に足が遠のいてしまった。あれだけ好きだったのに。オンライン配信ライブもあるけれど、臨場感という意味では物足りないものがあるから難しい。

もっと言うと、僕が毎日のように聴いている音楽がどれも昔から聴いているものばかりで、ただそれをループしているだけでまったく更新されていないことに電車に乗っているいま気づいてしまったことに少し悲しくなった。狂ってしまうくらいに好きな音楽がなくなってしまった。熱狂できない。温度がとてつもなく低い。

ここ数日聴いている音楽も僕が大学のときに熱狂したものばかりで、そのバンドたちの音楽もそれ以降の新譜を聴いていなかったり、歩みを止めてしまったり、そんなものばかりだ。

もちろん素晴らしいアーティストは大勢いる。でも、なぜか刺さらない。滅多刺しにされるくらいに掻き乱して欲しいのに。

あのバンドのあの時期が良かったよなという懐古厨のようなことはしたくない。でも、自分自身がやっていることは、まさしくそれである。溜息が出る。

どうしようもないくらいに苦しいときに急所を躊躇もなく刺しにくる、そんな音楽が欲しい。それも過去のものではなく、今の時代を走る音楽にそれを求めてしまっている。ないものねだりだろうか。

何となくの予感だけれど、仮に某ウイルスが収束したとしても僕の足がライブ会場に向かうかどうか微妙なところである。この2年の間に新しい楽しみを見つけてしまったということもあるかもしれない。僕がライブ会場に足を運ぶかどうかにはかなりの動機が必要で、今はそれを見出せないでいる。

#日記 #雑記 #音楽




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?