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体調がすぐれない日の、夕方出勤のすゝめ


何歳になっても血を見るのは怖い

今日はすこぶる体調が悪い。お腹が痛い。
いやと言うほど知っている。これが生理です。
女性が本当の意味で体調がいいのは1ヶ月のうちの半分くらいだと思う。大概生理か、生理前か、排卵日で調子が悪い。身体はよくても心がチクチクしたり、なんもやる気が起きなかったり。とんだ迷惑。たまったもんじゃない。それでも昔よりは随分ましになった。2年前に子宮内膜症でチョコレート嚢胞だと分かってから、ずっと薬を飲んでいる。生理は休薬しないとやってこない。2年前の10月に手術したこともあって、お腹の痛みも出血も、昔ほど大変じゃなくなった。

薬を飲み続けていても、身体のことだ、少しずつ血が出てくる。休薬して生理になって溜まっていた血を出せばまた元通りになるしくみ。今はまさにその渦中の3日目にあたる。
すなわち、V字谷の最深部というわけ。

ひたすら眠く、怠く、身体は重く、お腹は痛い。これは抗ってもどうしようもない巨岩なので、薙ぎ倒されるがままに眠るのが基本。仕事がある時は仕方ないけれど、今日は夕方出勤なのでそこまでひたすら休むことにする。それにしても生理中の自分の睡眠といったら、凄まじい。眠っても眠っても、一度起きてご飯を食べたとしても、すぐに新鮮な眠気がふわりとやってくる。
今日は9時半に起きて色々と作業をしようと身体を動かしてみたものの、すぐにソファに倒れた。諦め!それから13時まで熟睡。それからパンやスープや紅茶を口に入れて、薬を飲んで、再びソファへ倒れ込む。幾度となく脳裏に映し出される夢、懐かしい人の姿。今何してるのかな、会いたいな、と考えている間は、身体の不調は忘れている。夢って都合が良くて好き。もし夢の数だけ私という人間の平行宇宙があって、こちらの世界の私が寝ている間だけその世界を見れているんだとしたら、どの世界の私も、この私に比べたらちょっとだけ素直だなと思う。あっちの私はこの私のこと、退屈だと笑うかな。でもいいんだ。こっちで退屈に見える隠し事が私の中ではちょっと光ったりしてるから。

身体って本当、私だけの挙動をするから、そういえば私の身体なのは私だけなんだと当たり前のことを思い出したりする。今渋々電車に乗って仕事に向かっている私の「ウゲェ」という気持ち悪さを分かってあげられるのは私しかいない。普段は他人のことが気になってしょうがないんだよな。無限の能力を発揮する身近な友人に打ちのめされたり、「そ、そんなこともできちゃうのかよ…!」と泣きたい気持ちになりながら、一体自分には何ができるって言うんだい、と自問して打ちひしがれる。こういう悔しい気持ちは確かに原動力になるけれど、あまりに影響力があると卑屈になりそうで怖い。ちょっと一旦落ち着けよと。そんな考えすぎずに身の丈でいいじゃない、貴方だけのキラリは絶対にあるから。身の丈も時間と共に着実に成長するから安心してと。

そう、体調が悪い時はより一層、自分を甘やかして撫でてあげるのだ。

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