偏り疲労と依存症

野口整体のターゲットは、現代人の偏り疲労の解消です。
これは普通の疲労とは違います。

質のいい運動は、全身がムラなく使われます。
したがって、回復も早いです。
負担が局所に集注していないためです。

逆に質の悪い運動は、すぐに疲労が偏ります。
「使っている部位」が限定されるので、全身をうまく連動させた最大パフォーマンスが、まったく発揮できません。
結果、局所に蓄積した疲労で「ものすごく疲れた…」となります。
ですが本当は、「使っていない部位」はまったく使っていません。

ここで余計に眠ったりすると、「使っていない部位」はさらに弛んでしまいます。
すると過剰緊張部位とは対照的に、抜けている部位には、力が入らなくなります。
このサイクルが続くと、体の全体性が損なわれるのです。

質の悪い運動の代表が、オフィスワークです。
下半身が幽霊状態で、頭と目と腕だけ酷使している。
運動バランスとしては最悪です。

依存症の原因も、実は偏り疲労ではないでしょうか。
依存症全般は、「正の強化」と「負の強化」があることを書きました。
正は「脳の快楽」を、負は「身体の不快」を、相互に強化し合います。

もっともよくない依存の仕方は、正も負も、同じ運動をし続けることです。

1.オフィスワーク・学業しんどい(負)
2.スマホゲームとSNSで発散だ(正)
3.余計疲れた気がするけどまた仕事・勉強だ…(負)

こんなループ構造です。
この場合、偏り疲労は視神経と頭部筋肉に集注します。
本人はスマホで遊んで休憩しているつもりでも、目と頭部は悲鳴を上げています。

また、依存対象がお酒や薬剤の場合、肝臓の過剰緊張が常態化します。
これも偏り疲労の一種です。

したがって、依存症から抜け出すためには、偏り疲労をうまく解消することが根本的、かつ唯一の対策になります。「負の強化」を減らすことが何よりも重要です。
それは呪いを解くような作業になります。

遮断療法もあるにはありますが、仕事や学業による目・頭の疲れも根本原因の一つである以上、現実的ではありません。
徹底したセルフケアを学ぶのがベストアンサーです。

かつて私自身も、ネットゲームに依存していた一人でした。
ですが、自分自身の身体と向き合うことで、泥沼から抜け出すことに成功しました。
依存経験者ゆえ、スマホ・PC依存のお子さんをお持ちの方には、力を貸すことができます。

野口整体には、依存症を身体から解消する技術が充実しています。
例えば「副交感神経を強化する操法」、「目の疲れを抜く操法」などがあります。
局所の緊張弛緩を操作するので、偏り疲労に対して特効性があるということです。
(逆にいうと、スポーツ整体は苦手ジャンルです)。

依存症にお悩みの方は、ぜひご相談ください。

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