女性は男性がいないと、生きづらいです。
しかし男性は女性がいなくても、割合生きていけます。
整体のニュートラルな視点から見た、身体性の結論です。

べつに私の独創ではありません。
岡島瑞徳先生の『１２のか・ら・だ　１２のセックス』（木楽舎）という本を読む限りではそうなのです。

性欲のうっ滞は、いろいろな症状に化けやすいです。
買い物依存症なども、実態は性欲や消化器のうっ滞です。
具体的にいうと、脊椎の一側（背骨から指一本分）の硬結や、骨盤や足首の可動性の欠如、二の腕内側のこわばりとして表現されます。

一側は神経疲労や頭の疲れでもこわばるし、性欲のうっ滞でもこわばります。

男性であれば、仕事や趣味に打ち込むことで、この硬結を昇華できます。
頭を使うのも男性に特有の運動で、上下型なら頭を使って性欲を昇華できます。
しかし女性にとって、一側の硬結を昇華する最適な方法は、満足な性行為以外にありません（次点でスムーズな生理）。故人の岡島先生に聞かないと分かりませんが、たぶん自慰でもダメ。

性差別でもなんでもありません。体の仕組みの話です。
女性にとって気持ちのよい性行為は、骨盤の可動性を明瞭に高めます。
逆に男性にとって、セックスはエネルギーの憂っ散や脳の快楽でしかありません。体の変動を起こす要因にほぼならないので、スポーツの一種くらいの意味しかありません。
したがって女性が恋愛をする本当の意味は、実は「出産の準備運動」なのです。
これはもうフェミニストが声高に叫ぼうが何しようが、与えられた人体の先天的な構造なので、どうしようもありません。神さまに文句言ってください。

さらに突き詰めていうと、「骨盤の開閉がスムーズに行われること」が、女性にとっての幸せや自己実現と言いかえても間違いないのです。女性は趣味や仕事にいくら打ち込んでも、一側のゆるみがあまり見られないからです。

女性の一側のこわばりにもっとも影響を与えるのは、妊娠・出産・育児という人生最大の運動です。また、出産には身体の強烈なデトックス作用という意義もあります。代謝の落ちている母胎に変わって、代謝のすぐれた子どもに老廃物や生体濃縮された汚染物質をあえて引き渡すことで、人体を再活性化させる意義があるのです。

この男女の対照的な一側の仕組みは、「子孫を繁栄させよう」という種の戦略から来ていると私は考えます。また、生物的な構造としては男性の方が数段簡易化されている。女性がガンダムなら、男性はジムくらいのコストでできています。それだけ社会にとって男性は使い捨てされやすいということです。
男性がアルコールや煙草ばっかりやるのは、実は「労働者を適当に使い捨てしたい（サイクル更新頻度をあげたい）」という国家や資本家の欲望の投影なのでしょう。うがち過ぎだとは思いません。「労働者は長生きせずに早く死んでくださいね」と政治家や資本家は暗に思っています。

閑話休題。
そして整体の観点から見れば、体の構造に見合った運動をすることが、いつの時代においても真善美です。ですから女性にとってよい恋愛・妊娠・出産をすることは、よく生きるための死活問題になります。これらのプロセスは保守的な価値観かも知れません。ですが女性の体にとっては、それがもっとも健康になる方法なのです。

「恋も仕事も」とはよく聞くキャッチフレーズです。
でも現代女性にとって恋と仕事を両立させることは、非常に難しい。

食べ過ぎても骨盤の可動性は落ちるし、目の使いすぎでも落ちます。頭部と肩甲骨と骨盤には、つねに連動性があるからです。食べ過ぎると肩甲骨の間の可動性が落ち、それは骨盤の動きにも悪影響を与えます。あるいはスマホ依存と頭の使いすぎで骨盤デッドロックが常態化しているのが、大方の都市部で暮らす現代女性です。
また、セックスレスの原因も、実はこういった現代社会生活がもたらす弊害が大きいです。骨盤が閉まりすぎると、女性は異性を受け付けなくなるからです。
それも簡単な話です。妊娠できなくなるからですね。
生理で１ｃｍ、出産で最大３ｃｍ骨盤は開きます。
その骨盤が閉まりすぎるので、ついには性交もできなくなります。

特にオフィスワークをする女性にとっては、労働環境そのものが致命的です。
何度も言うように、頭や目の使いすぎで、骨盤は閉まりすぎます。
ＰＣやスマホは上下型の身体性に特化しているデバイスなので、それを女性が一日中使えば、体が男性化してしまう。手首や足首が硬くなって、骨盤が閉まりすぎる。
加えて目の裏側には、性欲を知覚するための急所があります。
ここが緊張しすぎていると、性欲そのものが分からなくなってしまいます。
これらはどれも骨盤（９種体癖）の急所です。
私が女性の身体にやたら詳しくなったのは、９種体癖である自分の急所が女性とほぼ同一だからです。

つまりスマホ依存の結果として、妊娠能力や共生能力は著しく下がるわけです。
そして妊娠能力が下がるということは、女性としての魅力が下がるという意味でもあります。
あなたが恋も仕事もうまくいかない本当の理由は、実はスマホ依存だからです。

少子化の背景には、実はこんな身体の裏事情が隠されているのでした。
それに対する処方箋は、「目と頭をケアしてください」。
これにつきます。