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ゲイ・BL映画の致死率・バッドエンド率を調べる日 - 2023/12/4 日記#219


・この記事は私が参加しているDiscodeサーバーのアドベントカレンダー企画のものです。他の記事も読んでね。

・映画、ドラマカテゴリの投稿があまりなさそうだったので書いたけど、これ死カテゴリでもあるかも。

・これはいつもだけど、もはや日記でもなんでもない。ただ本垢にログインし直すのが面倒くさいのでこっちに投稿しているだけではある。

・公式HPなどで出ているあらすじ以上のネタバレはないので安心してください。

・私はBL映画ばっかり見てるのでU-NEXTではよくこの手の特集がおすすめされる。眺めていてふと、「この特集の致死率ってどんなもんなんだろ」と思ったので調査することにした。なんでそんなことを思ったのかというと、かねてより「ゲイ映画はバッドエンドが多い」と噂されているからである。

・ただし、私もネタバレを知りたくないので見ている作品のみが対象。つまり正確には、私が見たゲイ・BL映画の致死率とバッドエンド率を調査する、ということ。

レギュレーション

・ネタバレを見たくないので、私が見たことのある作品のみ対象
・実写のみ対象
・劇場公開していないDVD、配信限定作品も含む

・韓国BLドラマの劇場版は除く
(韓国BLはドラマ完結後にディレクターズカット版で1本に繋げた映画版を出すことが多い。大本は映画ではなくドラマのため除外)
・男体に生まれたトランス女性が主役の作品は除く
(例:『ミッドナイトスワン』、『リリーのすべて』など)
・致死率は各作品の主役カップル(一部3人)のみ対象
・バッドエンドの基準
→死別、離別、心中、片思いのままエンディングを迎えるなど結ばれなかった場合
→当て馬など主役ではない他の登場人物と結ばれた場合
→上記以外でも二人の関係性に希望がないエンディングだった場合
→微妙なラインは独断と偏見による

調査結果

~90年代
対象作品数:6作品
致死率:8%(1/12人)
バッドエンド率:50%

00年代
対象作品数:14作品
致死率:33%(5/15人)
バッドエンド率:43%

10年代
対象作品数:30作品
致死率:6%(4/60人)
バッドエンド率:33%

20年代
対象作品数:17作品
致死率:11%(4/35人)
バッドエンド率:35%

総合
対象作品数:67作品
致死率:11%(14/122人)
バッドエンド率:37%

所感

・ちなみに先に書いておくと、このnoteではゲイ映画は「当事者や一般客など広い層へ向けた作品」、BL映画は「主に男性同士のロマンスが好きな層に向けて萌えを重視して作った作品」、と区別している。

・バッドエンド率高そう、と思ったけどびっくりするほどではなかったし、致死率はめちゃくちゃ低かった。体感だともっと死んでると思ってたのに。~90年代の作品は私の見ている本数があまりに少ないだけで、全体だともう少しバッドエンド率は上がる予感がしている。映画に限らず漫画も小説も、90年代までのBLは死んでなんぼの世界だったからだ。さすがにそれは誇張表現だけど。

・いや、3作に1作以上はバッドエンド、10人に1人は死んでると考えると、全然高いか。

・おそらく作品数は10年代に一気に増えていて、それと共にバッドエンド率、致死率も大幅に下がったことが予想される。同性同士というだけでは”禁断”とは呼ばなくなった転換期。

・BLの実写化ブームは20年以降一気に来たが、それは連続ドラマの話であって、映画は15年頃を境にかなり増えている。BL映画はライトな作風でハッピーエンドが好まれる傾向にあるので、近年つくられた作品でバッドエンドは珍しい。ただし20年代の対象作品に1作だけとんでもないのが混ざっている。対象作品の一覧が後ろにあるので、どれか当ててみてほしい。答えは一番最後に。

・一方、ここ最近のゲイ映画はまたバッドエンドの波が来ているような気がしていて、実際上記調査結果でも、20年代のバッドエンド率は10年代よりもわずかに高い。調査対象作品には入ってないが、ブロマンス系の作品でも気軽に見に行ったらしっかり死んだので、今どきこの作風で死ぬんか!とびっくりした。だからか、『Summer of 85』や『シチリア・サマー』は公式からのあらすじで既に「※死ネタ注意」と書いてある。(そんなことは書いていない)これも最近の傾向なんだろうか。

・とはいえ、時代設定は80年代などの場合が多く、当時の価値観をそのまま表現しただけではある。それでも「今どきこんな差別表現をする作品を作るな」という文句はよく見かけるので、難しいなと思う。私は当時の価値観は変な規制をかけずにリアルに描いて欲しいのだけど、現代にそぐわない表現は一切見たくない派の人も最近は増えてるんだろうな。話が逸れたね。現代ではなく古い時代設定の作品が増えているのは、映画や世間全体のレトロブームによる影響もありそう。最近も戦後が舞台の作品とか増えてるし。

・逆に、近年作られた現代を舞台にした物語でのバッドエンド率はかなり低いと思われる。これは「ゲイ映画は切ない作品、バッドエンドばかりなのはおかしい、ハッピーエンドの作品が見たい」という流れが強まっているのも影響しているのではないかな。

・『ファイアー・アイランド』の脚本であるジョエル・キム・ブースターさんはゲイであることを公表していて、当事者による当事者のための映画として書くことを意識されていたようだし、『ボーイズ・イン・ザ・バンド』も役者陣はみんなゲイを公表している俳優たちで構成されている。日本には輸入されていないけど『Bros』も同じく当事者の俳優たちを起用していて、ハリウッドの大手スタジオ・米ユニバーサルが初めてゲイロマンスの製作に踏み込んだということで話題になっていた。

・最近は上記のように、当事者から見た現実を意識しつつも最後はハッピーエンドな作品が大衆には好まれるし製作されている印象がある。

・私自身はバッドエンドが大好きだけど安易に死なれても興奮しないので、それなら無難にハッピーエンドで収めて欲しいなとも思う。でもあまりに上手く行き過ぎても作り物すぎてそれもまた興奮しない。わがままだ。

・正直、エンディングがどっちに転ぼうが関係ない。ゲイ映画だろうがBL映画だろうが、そんなのも関係ない。これから先も面白い作品がたくさん生まれますように。

・もっと履修作品を増やして、より正確な統計を取るのが今後の目標。

対象作品

~90年代

・マイ・ビューティフル・ランドレット(87年)
・モーリス(87年)
・マイ・プライベート・アイダホ(91年)
・さらば、わが愛/覇王別姫(93年)
・渚のシンドバッド(95年)
・ブエノスアイレス(97年)

00年代

・C.R.A.Z.Y.(05年)※ロマンスメインではない
・ブロークバック・マウンテン(05年)
・スキトモ(06年)
・BOYS LOVE DVD版(06年)
・BOYS LOVE 劇場版(07年)
・いつかの君へ(07年)
・僕らの愛の奏で(07年)
・禁断の恋(07年)
・愛の言霊(07年)
・タクミくんシリーズ そして春風にささやいて(07年)
・《a》symmetry アシンメトリー(08年)
・体育館ベイビー(08年)
・フィリップ、君を愛してる!(09年)
・タクミくんシリーズ 虹色の硝子(07年)

10年代

・愛の言霊 世界の果てまで(10年)
・純情(10年)
・タクミくんシリーズ 美貌のディテイル(10年)
・タクミくんシリーズ Pure(10年)
・タクミくんシリーズ あの晴れた青空(11年)
・WEEKEND ウィークエンド(11年)
・富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター(12年)
・キル・ユア・ダーリン(13年)
・追憶と、踊りながら(14年)※ロマンスメインではない 
・彼の見つめる先に(14年)
・BOYS ボーイズ(14年)
・どうしても触れたくない(14年)
・セブンデイズ(15年)
・人狼処刑ゲーム たとえ君が狼でも僕は君を守る(15年)
・キリング・カリキュラム 人狼処刑ゲーム 序章(15年)
・宇田川町で待っててよ(15年)
・ぼくたちのチーム(16年)※ロマンスではない 
・ハートストーン(16年)
・ダブルミンツ(17年)
・君の名前で僕を呼んで(17年)
・ひだまりが聴こえる(17年)
・メソッド(17年)
・詩人の恋(17年)
・ゴッズ・オウン・カントリー(17年)
・永遠に僕のもの(18年)※ロマンスメインではない 
・花は咲くか(18年)
・アレックス・ストレンジラブ(18年)
・LOVE,サイモン 17歳の告白(18年)
・マティアス&マキシム(19年)
・劇場版 おっさんずラブ LOVE or DEAD(19年)

20年代

・窮鼠はチーズの夢を見る(20年)
・his(20年)
・性の劇薬(20年)
・君の心に刻んだ名前(20年)
・リスタートはただいまの後で(20年)
・ボーイズ・イン・ザ・バンド(20年)※ロマンスメインではない 
・恋い焦れ歌え(21年)
・シングル・オール・ザ・ウェイ(21年)
・僕の巡査(22年)
・インスペクション ここで生きる(22年)※ロマンスメインではない 
・卒業 Tell the World I Love You(22年)
・ファイアー・アイランド(22年)
・エゴイスト(22年)
・劇場版 美しい彼 eternal(23年)
・老ナルキソス(23年)※短編版は17年 
・赤と白とロイヤルブルー(23年)
・シチリア・サマー(23年)


>BL映画はライトな作風でハッピーエンドが好まれる傾向にあるので、近年つくられた作品でバッドエンドは珍しい。ただ20年代の作品に1作だけとんでもないのが混ざっている。最後に対象作品の一覧があるので、どれか当ててみてほしい。

答えはこちら(※予告編に飛びます)

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このパートは後から書き足したので、ヘッダーの桃はCMBYNのイメージってだけで、マジでなんの関係もないです。

【12/10 追記】
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