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【甲賀でつながる30日】 次世代に残したい暮らし

こんにちは。立命館大学3年の西野日菜です。
今回は、11月8日(金)甲賀市甲南町にある竜法師公民館で行われた「甲賀の学び場」のレポートを発信します!

企画当日竜法師公民館には立派なふるさと絵屏風と昔ながらの生活道具がたくさん並べられていた。

ふるさと絵屏風は、太平洋戦争から昭和30年代までの甲賀市甲南町竜法師地区の情景を、地元の有志の方々が答えた五感アンケートをもとに再現したもの。今回は「第1回 甲賀の学び場」として、ふるさと絵屏風を作成した背景や詳細についてのお話を伺ってきた。

竜法師のふるさと絵屏風

昔の情景を通して、暮らしの知恵や助け合いの精神、資源の価値を見直すことでこれからの生活を見直すきっかけに、との思いで作られている。
茅葺き屋根のふきかえや陶器の火鉢など昔ならではの生活や、伊賀街道沿いの賑わっていたお店、農作業についてなど、当時の情景を四季に分けて描かれている。絵柄はとても細かく、いくら見ていても飽きない立派な屏風である。

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昔の暮らしを次世代にどう活かすか?

私たちのような学生は、今の文明しか知らずに不便だとかIoT化とか話しているわけである。昔を知る方々からすると、今の暮らしは確かに便利になったかもしれないが、それに伴う弊害も同時に気がついている。

農作業を例にあげてみよう。
昔は動物の糞尿を肥料として与えており、一回のサイクルの中で数回にわけて肥料をやる必要があったという。今は技術が発達し、一回の肥料で完結する品物が出回っている。その技術は、まわりにプラスチックで加工していて時期が来ると溶けて肥料が土に浸透するというものである。これは海洋プラスチックの増加につながっているのだそう。

肥料はあくまでも一例であるが、絵屏風を囲みながら昔と今、そして未来を考えることによって、「本当に良い暮らしとはなにか」を改めて考えるきっかけになっていることに気がついた。

最後に

お話が終わってから、ふるさと絵屏風の発起人の一人にとあることを聞いてみた。

この絵屏風に描かれている情景で、今も変わらないものは何ですか?」
>>雪だるま、天満宮、お祭り、ぐらいかなぁ...
でも雪も、こんなに背丈を超えるほどの雪だるまを作れるほど降らなくなったし、お祭りの神輿も昔は男の子しか担ぐ権利がなかったけど今は女の子も一緒に担いでいる。何も変わらないってものはないかもね。

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私たちは考えた。
何十年後、自分たちはどんな世界を過ごしているだろうか。そのとき、今の暮らしを次世代に伝えたいと思うだろうか。めまぐるしく変わる社会を生きながら、何を残し何を伝えていきたいのか、自分たちが取捨選択していかなければいけないと感じた。

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