マガジンのカバー画像

モダン建築の旅

16
日本のあちこち、世界のあちこち。訪ね歩いたモダンな建築たち。
運営しているクリエイター

記事一覧

モダン建築の旅|京都市京セラ美術館

京都市京セラ美術館 2020年3月21日|リニューアルオープン 建築家|青木淳・西澤徹夫 出張の流れで、京都で半日の時間がとれそう。 なにしようかな? そうだ 建築、みよう。 というわけで、久しぶりの建築巡礼note。 「京都市京セラ美術館」は青木淳さんと西澤徹夫さんの建築作品。 青木淳さんの作品とは、だいぶ昔、奈良美智さんの「青森犬」に会いに行った青森県立美術館が初めての遭遇。 青森の5月はまだ寒くって、モノトーンの曇り空の下。 青森犬、奈良さんの作品と青木淳さ

〈NENDO SEES KYOTO〉

ここのところ、なぜか東海、関西方面に仕事が多くて、品川起点に新幹線で行ったりしている。 仕事で行ったり来たりしているだけでは、なんだかもったいないなと思うので、ついつい寄り道も多くなる。 ある意味、寄り道してなんぼの業界で仕事しているので、寄り道には積極的だ。 と、自己肯定。 1月のとある日。 仕事を終え阪急電車に乗って、ちょっとだけ小雨模様の京都に投宿。 ここのところホテルは大浴場付きとほぼ決めていて、自称コスパ最高のドーミーインが多いのだけれど、この時は大浴場ありか

多摩川沿いにあるちょっと海外な感じのホテルに泊まってみた。

[The WAREHOUSE 川崎キングスカイフロント東急REIホテル] 設計/建築企画・デザイン監修・内装・監理:窪田建築都市研究所 職業柄、出張に行く回数は多いのですが、だいたいは立地と機能優先でホテルを選ぶ。 最近では最優先事項は、大浴場付き。w 余談だがドーミーインはほんとにコスパがよい。夜鳴きそばもあるし。w とはいうものの、アンテナに引っかかった“新しめ”のホテルについては気になるので、いつか泊まってみたいと思っているわけで。 川崎大師に用事があったので、その

〈夏にこそ行きたい美術館5選 and more〉

なんだか夏が早く来てしまって、みなさんいかがおすごしでしょうか? っていうか、なんか夏休み気分ですよねぇ。 あー、どっか行きたいなーと思いながら、自分で撮ってきた写真を見てて、あ、そーだと思いついたアーカイブ。 ぼくにとっての地元 横須賀と、箱根、北杜、那須方面で、夏だからまた行きたいなーと思った美術館を5つ選んでみました。 [横須賀美術館]神奈川県横須賀市 設計:山本理顕設計工場 2007年開館。 三浦半島の観音崎にあります。 元横須賀市民なので、レストランも含めて行

〈こんな図書館があったら移住してもいいなーと思った施設6選&more〉

それぞれの街の個性を活かして、知の拠点、文化の拠点、交流の拠点を目指してつくられた図書館たちをちょいとまとめてみました。 それぞれが旅先で出会った素敵な図書館。 感じたままのいいかげんな説明付き。 [TOYAMAキラリ|富山市立図書館]富山県富山市 設計:アール・アイ・エー(RIA)/隈研吾建築都市設計事務所/三四五建築研究所の3社JV 2015年8月に全館オープン。 図書館、富山市ガラス美術館、富山第一銀行本店の複合施設。 富山県の主要産業でもあるアルミ、ガラスと、富山第

〈鈴木大拙館|石川県金沢市〉

音楽、アート、文学...。 文化や芸術というのは、人が豊かに暮らすためにはなくてはならないもの。 ひとそれぞれにストライクゾーンみたいながあって。 ぼくの場合はそうだな。 適当に言ってみると... ローリングストーンズ、キャロルキング、ニールヤング、フジファブリック、奈良美智、ボルタンスキー、大竹伸朗、ジェームズ・タレル、李禹煥、坂茂、杉本博司、森山大道、藤森照信...。 なにが言いたいかって言うと、自分でも説明できないカオス。笑。 そんなんでいいですよね、文化とか、芸術

〈アイノとアルヴァ 二人のアアルト〉

春うららかな日、テレワークの合間に世田谷美術館へ。 世田谷美術館は大きな緑がひろがる砧公園に寄り添う美術館。 オープンカフェもあってゆったりとした時間が過ごせる場所。 今回のお目当てはフィンランドの建築・デザインの巨匠、アアルト。 アルヴァのパートナーであるアイノとの協働作業や私生活、ご夫妻を取り巻く巨匠たちとの物語。 アルヴァ・アアルトに関する展示会は今までもみたことはあったけど、アイノとアルヴァという切り口は初めて出会いました。 世田谷美術館とキュレーターに拍手。

アンダーズ東京(トニー・チー|緒方慎一郎)|港区虎ノ門

〈2020.11.23訪問〉 前々から一度は泊まってみたかったホテル。 ハイアットのライフスタイル・ホテル・ブランド「アンダーズ」(Andaz)。 ヒンディー語で「パーソナル・スタイル」を意味しているそうです。 設計を担当したトニー・チー氏は自らを「バウハウスの影響を受けたモダニスト」とおっしゃっているらしく、機能的で美しい空間。 アンダーズ東京では、ミレニアル世代にとっても、ベビーブーマー世代にとっても居心地の良い空間を目指したということ。 なるほど。 特にびっくりす

浜松市秋野不矩美術館(藤森照信)|静岡県浜松市

〈2020.09.04訪問〉 旅の三原則。 目的(地)をつくる。 経由地を見つける。 大まかな時間配分でだらだら歩く。 今回の旅。 目的:天浜線に乗る。 経由地:建築家藤森照信さんが設計した美術館。 そして、だらだら歩く途中で、おいしい飯。 〈天浜線〉 天浜(てんはま)線をご存知でしょうか? 天竜浜名湖鉄道。 掛川駅から天竜川を越えて浜名湖に至る、 内陸を行くローカル線。 小雨が降り、 お客さんもまばら。 でも車内にも、窓からの風景にも、 なんだかふんわりと暖かな

CLASKA、閉館へ。 2010.11.21

<2010年11月21日 訪問> 最近、なんだかさみしい話が多い...。 秋ですね。 目黒通りの Hotel CLASKA が、 2020年12月20日で閉館ということを知ってしまった。 デザインホテルの先駆けとして、 2003年開業。 文化がまたひとつ消えていく... 時を戻そう。 写真は2010年。 今から10年前に宿泊した時、 たしか、 OLYMPUSのコンデジで撮った写真。 フィナーレを迎える前に、 もういちど泊まりたいな。 では、また。

中村キースヘリング美術館(北川原温建築都市研究所)| 山梨県北杜市

<2020年8月17日 訪問> 暑いですね。 8月20日が誕生日ということもあって、先週末はじつは八ヶ岳に行っていました。 ご紹介したいのは、八ヶ岳の森の中にひっそりと隠れている穴場美術館。 中村キース・ヘリング美術館 山梨県北杜市 キース・ヘリングは、アンディ・ウォーホルやバスキアなどと同様に、1980年代のアメリカのモダンアートを代表するアーティスト。 シンプルな線とヴィヴィッドなカラーで構成された作品群。 この美術館では、たっぷり、のんびり見ることが可能です。

ラ・ロッシュ邸(ル・コルビュジエ)/パリ

<2013年6月7日 訪問> パリの閑静な住宅地にある「ラ・ロッシュ邸」。 ル・コルビュジエの初期の作品。 袋小路を進み、住宅街の中にひっそりとあるこの家。 ラ・ロッシュさんは絵画のコレクターで、絵画を飾るための邸宅設計をル・コルビュジエに依頼したそうです。 自然光をたっぷりと取り入れた空間。 吹き抜けのギャラリー。 ひとつひとつ丁寧にデザインされた細部の造作。 シンプルな色使い。 生活の匂いがたっぷり。 こんな家に住んでみたいなあ、とため息がでる邸宅でした。 コ

李禹煥美術館(安藤忠雄)/香川県 直島

<2013年12月21日 訪問> 李禹煥。 韓国に生まれ、日本を拠点に世界で活躍するすばらしいアーティスト。 リ ウファン。 李禹煥美術館も安藤作品。 直島には、地中美術館、ベネッセハウスと著名な安藤作品がありますが、ぼくが一番好きなのはここ。 地中美術館の景色と呼応するように、コンクリートの半地下から見上げる空。 瀬戸内海を望む壮大な庭に点在する李禹煥の作品。 ひとつひとつ。ちょっと哲学的でもある作品たち。 李禹煥が表現したかったこと、伝えたかったことに思いを

聖ベネディクト教会(ピーター・ズントー)/スイス

<2001年6月11日 訪問> 聖ベネディクト教会は、アルプスの山々に囲まれたスイスの小さな村、スンヴィッツにありました。 設計したのはスイス出身のピーター・ズントーという建築家。 ここを訪れたのは、2001年に行ったヨーロッパのモダン建築を巡る企画ツアー。 そんなことでもないと、ぜったいに行かない場所。 でも、そんなことでもないと行かない場所には、やっぱりそんなことでもないとできない体験が待っているわけで。 まるで「アルプスの少女ハイジ」がでてきそうな村には、や