見出し画像

寝られて風呂入れて、当たり前やない

すっかり春めいて
もうすぐ桜も咲く
桜並木で有名な川沿いの道を歩く
汗ばむほど

木陰に茶髪の若者が二人
通りすがりに話し声が聞こえる
「寝られて、風呂入れて…当たり前やないんや」
年長の短髪の若者が、向かいに座って長髪にフードを被った猫背の若者に話し掛けている

そう
普通は当たり前じゃない
普通に暮らせるのは
ありがたい

巷に溢れる
知ったようなそんな台詞

でも
目の前で
本当の言葉で語られて

耳の奥で何度も繰り返されて
ずっと消えなかった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?