見出し画像

小さな子が一番よろこぶ遊びについて

予定のない祝日、夫は大学院の授業があって早朝から不在。祝日に授業があるなんて、と思うけれど、ながーい夏休みがあることを思うと何も文句は言わまい。

いつもよりのんびり起きる。うっかり、もう10時だよとパジャマで朝ご飯を食べながら気づく。
さすがにダメやなぁ、と息子が笑う。
私はどうにも朝起きるのが苦手。朝の光景への憧れは強いのだけど。
深夜高速を運転して、朝の光を見ることも大好きなのだけど。

さてさて、でかけよう。
愛車の自転車に乗り込んで、当てはあるものの不確かな道順でゆく。
坂道びゅいーん!たのしー!
やねよーりーたかーいこいのーぼーり
そこそこ大きな声で3人で歌いながらゆくサイクリング。

あれあれ、ここはどこだ
あ、行ってみたかった公園だ

公園でまずてんとうむしを観察し、
それぞれ持ったボールでサッカー。
忙しいですよ、母は。
5才男子相手には強い力で蹴ってよし
3才女子にはコロコロ蹴って「どっちがボール掴めるかな?」ゲーム。

20代よりも動いている気がする40才。

はい、そして次の目的地へ。
こいのぼりがたくさん立っている川沿いの野原が今日の目的地。
遊具も何もないけれど、子どもたちの大好物
「草花・石・昆虫・川」があるのです。

そう、結局小さな子は、近場のなんてことない野原や公園で遊ぶ時が、一番良い顔をしている、と思う。
2才で連れて行ったディズニーランドでは、目線の先にあったのはミッキーではなく鳩だったし、きれいな景色を見にタワーに登った時も、気になるのは窓に貼りつく蜘蛛だった。煌めくショーを見た時だって、その直前の公園の滑り台で見た笑顔には程遠い表情だった。

春の野原は子どもたちにとって宝庫のようなもの。
いろんな昆虫に草花。アイドルはダンゴムシとテントウムシ。
しゃがんで頭を寄せ合って、
手に乗せて「こちょばいー」と笑う。
先日図書館で「こびとづかん」を借りてきた息子は、草を身体になすりつけて「人の匂いを消してる。さ、罠つくろ」
と、黄色いはなを摘んで集めて、クサマダラオオコビトとやらをおびき寄せる罠をこしらえた。

「これ持って帰る」娘が小石を渡してくる。
すでにジップロックの中は小石やどんぐりがたくさん入っていて、
大人的にはこれを家に持ち帰りたくはない。
半分くらいをそっと捨てたのに
「あ!!こんなところにどんぐり!」
速攻見つかり、再収穫。

1番端っこまで走ってみよう!
ただ走るだけで楽しいらしい。
家にいたらひたすら揉めて喧嘩してるけれど、外に出ると喧嘩もしない。

すっかりお昼を過ぎて13時、予想通りの
「おなかすいたー」コール
何食べる?餃子!
えー!遠いよ?
いいのいいの。

電動自転車さまさま
またビューンと漕いでよく行く台湾料理やさんへ。いつもは頼まないけどママもう今日は担々麺にしちゃおう。
それぞれ好きなものを食べてお店を出ると、雨だ。
「雨のにおいがするね」
「僕は今食べてる飴のにおいかな」

お出かけしてないゴールデンウィークだけど、今はこれが1番幸せなすごしかたかもしれない。

たのしかったね
たのしかった

そう話しながらいつもより早く深い眠りに落ちてった。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?