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読書感想文

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読んだ本の感想を書いています。ネタバレ注意です。
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記事一覧

よだかの片思い。私の断片をひっぱり出す島本理生の世界。

不器用な恋を応援したくなるのは、そこに過去の自分の断片を見てるからかもしれない。 決して…

ふつう、を考える。「売上を、減らそう」を読んで

ふつうって、なんだろう。 「ふつう」って、無感情で無関心で、何にも考えてない。 どちらか…

「美しさ」とは何か。「ここじゃない世界に行きたかった」を読んで感じたこと。

美しい文章だと思った。 まるで一輪挿しにひっそりと、凜と咲く花のような佇まいを言葉の端々…

「アンと愛情」で見つけた”ぱかん”を紹介

大学はきっと、こういう「ぱかん」をたくさん見つけに行くところなんだ。なら、楽しいに決まっ…

「息子のトリセツ」を読んで思ったこと

さらっと読めました。ほほぅ‥!と思うところもあって、読めて良かった。 こういう系、いわゆ…

風神雷神を読んで

原田マハさんの小説は壮大だ。 誰もが一度は目にしたり、聞いたことのある世界的な画家、例え…

「ライオンのおやつ」を読んで

読ませてくれてありがとう。 そう思えた小説だった。 大好きな小川糸さんの作品は、ほとんど読んできたけど、この話が今までで一番好きかもしれない。 こんなにも、生きるものへの感謝と慈しみが溢れた話をわたしは知らない。 儚いからこそ美しいのか、美しいから儚いのか。 穏やかな悲しみに包まれたこの本は「生きるってなんだろう」って、思わず下を向いたときこそ開きたい。小さくて踏んづけられようとも、与えられた場所で咲き続ける春の野花のような、ひたむきさと強さを感じさせる一冊だった。

~とわの庭~ 闇から光へ。目の見えない少女の物語。

読み終えられないかも…。 途中何度も読むのをやめようと思った。 図書館に返してしまおうと…

読書「前」感想文

『本は心の栄養』 このフレーズを考えた人は天才だと思う。 でも血肉となるのは読んだ後だけ…

また会えた。大好きな仲間たちの、知らなかった秘密。

再会と親密。 読み終えた後、そんな言葉が浮かんだ。 マサルは、マサル・カルロス・レヴィ・…

旅の予習はガイドブックより、エッセイで。

ガイドブックを見ても、そこに行きたいっていう気持ちにはあんまりならない。 切り取られた、…

深呼吸忘れてない?? 益田ミリさんのやさしい視点

その日は大事な予定がある 予定がない という大事な予定 いいんだ。予定がないっていう予定が…

三菱の一ダースの鉛筆と楊枝のやうな鉛筆。

『三菱の鉛筆一ダース後ろ手に渡せずにゐるバオバブの木の下』 ミスユニバース世界大会2位に…

本日は、お日柄もよく。

もう一度体験したいことの中に、結婚式があるのは、とても幸運なことだと思う。 憧れの教会。 抜群の料理。 シンプルなウエディングドレス。 どれも最高。 でも、友人からのスピーチに勝る喜びはない。贈られた言葉は今もずっと覚えてる。 * 「きっと好きだよ」と薦められた一冊。 『本日は、お日柄もよく』 原田マハ 読むなら正月だよねと、装丁が訴えてきたので、帰省のお供に持参。 長年片思いだった幼なじみの披露宴にて、眠気を誘うスピーチにノックアウト。スープ皿に顔を突っ込んだ