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月報Okishima Life 2024.3 若手仲間との沖曳き出漁 完璧な3丸半

3/11全層循環確認 深場に魚が集まる

ずっと待ち望んでいた全層循環が3/11ついに確認。日に日に湖底の様子が変わっているように感じていたものの、3月を跨いでも一部でしか確認されていなかったから、ほっと一息。
そして水深80m後半~90m台にはスジエビを筆頭に魚が集まり、例年までとはいかないが、まともな漁の日々が続いた。

琵琶湖若手漁師仲間との沖曳き出漁

同じ琵琶湖で頑張っている若手漁師仲間が沖曳きを見てみたいと、同行してくれた。
この日は少しばかり手伝ってもらい、普段1人でやっている分、とても楽をさせてもらった。やはり、1人と2人では仕事量が断然違うことを改めて感じた。今後やっていくうえでの良いヒントをもらった。
そしてかなり危険が伴う漁法なので、誰かを同乗させることは基本的にしないことに決めている中、短時間ではあるが僕自身の漁に真剣に向き合ってもらえ、お互いに刺激になったいい時間を過ごせた。だからと言って、今後乗りたいと言う人を簡単には乗せられないが、仲間と現場を共有して、体感してもらえることは非常に有益なことだなと感じた。

ちなみにこの日は外部からの見学者もあった。その時に撮って頂いた写真。

網を上げているところ

霧の操業

始めから濃霧だったら、操業はもちろん航行すら危険なので休漁するのだが、漁場へ到着した際に多少霧がかってたり、途中から霧が出てきた場合は、そのまま続行することもある。その場合、視界がない分、危険度や恐怖心がいつも以上に増す。なので、より気を引き締めて慎重に操業&航行する。
操業中に頼りにしている周りの景色(山手)や近くの漁船は見えないから、網を仕掛ける際やイカリの根を切る際の方向はGPSだけが頼り。
春が近づくにつれ、春の嵐や突風なんかに加え、こういったことにも出くわすから、その場その場の判断は非常に大事。

完璧な3丸半

1月にロープを一人前の3丸半という長さまで伸ばしたが、何となく漁獲が物足りない。。よくよく考えたら、網部分の綱をしっかりと湖底にかかすための追い綱(太い綱)が他の方々に比べ、短いままだった。
この追い綱はけっこう太く、1人でやるにはけっこう負担になるので、どちらにせよこれ以上伸ばせない。なので、その分細めの綱を足して、これでやっと完璧な3丸半が完成。

初めは湖底を程よいバランスでかかして網を上げられていたが、3月下旬頃から、より泥に食い込むようになった。
これまで以上に巻上げに力がかかり、毎度巻上げがバチバチバチバチ鳴りながら、船をだいぶ傾かせ、今にもロープがはじけて飛んでいってしまいそうなそんな状況で、泥から綱が抜ける中盤までは緊張が抜けない。
しまいには、巻上げが耐えられず止まってしまった。さすがに、頻繁に止まってしまってたら仕事にならないので、細めの綱を抜いた。ただそれでは足りないので、代わりに細く少し短めのロープを足す。そしたらまた、いいバランスがとれた。

時期や漁場によって地質等の条件は変わる。そして、網と綱とロープの少しの加減の取り方で、湖底のかき具合は全く変わってくる。軽すぎて綱が浮いたらスジエビは獲れないし、重すぎたら今回のようになる。
こればっかりは経験と慣れだと思うので、少しずつ積み重ねていきたい。

3月もあと数日というところで相場がガラッと変わる

3月も残すところ数日、スジエビを筆頭に一昨日までいたはずの魚たちが深場からガラッと姿を消した。ちょうど春らしい陽気を感じ始めてきたこのタイミングで一気に浅瀬に向かい始めたのだろう。毎年のことだが、ここから4月末までが、スジエビ沖曳きの正念場!

こん

エブリデイ塩焼き

ここ最近、自分の網にも大きめのウグイやハスが入ってくるようになったので、持って帰ってきては下処理をして寝かし、毎日のように食べている。手間を掛けるほどの余裕はないから基本は塩焼きだが、まったく飽きることもなく、タンパクで美味しい。この処理後の並んだ光景が毎度たまらない。

ウグイの味醂干しが半端なかった

せっかくなので久々に味醂干しにしてみることに。これが間違いないほど美味だった。それに、敬遠されがちな理由の一つである小骨をほとんど気にすることなく食べられた。これはぜひともオススメしたい逸品。

今回はここまで

今シーズンのスジエビが獲れる時期は一瞬だったものの、正直獲れただけでもホッとしている。獲れは昨年より少なかったものの、試行錯誤してやりきった分、成果は上がった。2年目の成績としては合格点と言いたい。
まだまだ他の事を楽しみながらなんていう余裕はもっぱらないが、引き続き無理なく頑張っていきます!

ではっ!

休みの日に修理した破いてしまった網の筒


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