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妊娠悪阻で入院しましたレポ(後編)

前回書いた前編からすっかり日が経ってしまいました…

→前編

お陰様で今年1月からつわり明けの仕事復帰を果たし、4月まではひたすら引き継ぎ業務に明け暮れ、ようやく産休に入りゆったりマタニティライフ…といきたいところですが何かとやることが溜まっておりバタバタしているうちに妊娠10ヶ月の臨月、いつ生まれてもおかしくない正期産。せめて産まれる前に後編もまとめておこうと思います。

1.退院のタイミング

「まずは1週間を目処に様子を見ていきましょうか」

入院したその日、医師にそう言われました。
私が入院したのは10月末、妊娠9週0日になる日のこと。しかし1週間で良くなる気配はなく…というか、病気を治すための入院ではなくあくまで安全に・少しでも楽に辛い時期を乗り切るための入院なので、そう簡単に体調が良くなることはありません。むしろ私の場合は11月上旬(10週5日頃)が吐き気のピークで、主に夕方~夜に吐きがちだった私もこの頃は昼夜問わず吐いていました。

週に一度、医師による検診がありました。検診は外来の時と同じ診察室まで行くので、少しでも調子のいい時を見計らい助産師さんに連れられて点滴スタンドを押しながら先生のところにヨロヨロと歩いていきました。

先生には「自分で『いけそう』って思ったタイミングで退院日を決めていいからね」と温かいお言葉をいただきました…が、しばらく「いけそう」と思える日は来ず。

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しかし11月の下旬過ぎ(11週5日~)1日吐かずに過ごせる日もちらほら出てきました。(吐き気が楽になった・軽くなったというよりは、時間帯による吐き気の波が多少穏やかな日も増えてきたというか…)

その週末に土日月の3連休があったため、「お試し退院」を検討し始めました。土日祝は夫の仕事が休みなので送り迎えをしてもらえるし、自宅で様子を見ていてももし調子が悪ければ夫に色々助けてもらえるからです。
「3連休で様子を見て、もしダメそうならまた再入院してもいいからね」と医師には言われました(優しい…)

当時、退院後の不安は
・まだ水がまともに飲めない
・夫が出勤で不在の日に自分で自分の世話ができるか(食事の用意など)

大きくこの2つ。これが無理そうなら本当に病院に戻るつもり満々でした。


~退院1日目(12週3日)~
やっぱり水が飲めず、夕方吐く。でも自宅は落ち着く。
水は飲めないものの、キンキンに冷えた飲み物ならまだ少し飲めたので、いつでも冷えたものが飲めるよう夫に小型冷蔵庫を買ってきてもらい、2階寝室の枕元に設置しました。(実はこの日私の誕生日でもあったので、この冷蔵庫は誕生日プレゼントみたいなものです…)

あと、気持ち悪さが少し和らぐため入院時によくアイ○ノンを借りて枕にしていたこともあり、夫に冷却ジェル枕も買ってきてもらいました。

▲実際店舗で買ってきてもらったのはこちら(アイス○ンより安かった笑

~退院2日目~
お昼に子どもの残したマックのハンバーガー半分とポテトを食べました(かえってジャンクなものを欲する、つわりあるある)。塩気のせいか、いつもより水を欲するように。

~退院3日目~
退院時にコンビニで買ったいろはす340mlをこの日ようやく飲み切りました。3日でそれだけ!?という感じですが、当時の私にしては確実に水を飲めるペースが上がってきていました。このことが自信となり、再入院するまでもないように思えたので、そのまま自宅で様子を見ることにしました。

その後も水や、水で薄めたお茶を飲んだり、そして吐いたりを繰り返しましたが、14週以降は遂に嘔吐する日がなくなり、ピークを超えたのです…!



2.入院でかかった費用

私は結局25日間入院をしていました。保険適用後の支払額はおよそ22万円。

高額医療費制度である程度の払い戻しがある、とは分かっていたのですが、帰ってきたのは3万円程度でした…

22万かかって、払い戻しがたった3万…!?

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というのも、私の25日間入院は10月末~11下旬にかけてであり、10月分が約4万円(高額医療費制度対象外)、11月分が約18万円(こちらだけ高額医療費制度の対象となる)という内訳。

支払額は約18万円でしたが、保険適用前の総額は約30万円→その3割負担なので約9万円→高額医療費制度の所得区分による自己負担額約6万(※厳密にいうと私は自己負担額57,600円の区分でした)→3万いくらという払戻金額が算出されるということだそうで…

月をまたぐタイミングによって、戻ってくる額も変わってくるんですね。こればかりは自分の意志でコントロールできるものではないので、運を天に任せるしかありません。
※ちなみに加入している保険組合から払戻金が銀行口座に振り込まれたのは1月末でした。

そんなわけで大出費となった我が家ですが…命拾いをしました。私が任意で加入していた医療保険(女性特有疾病とかのやつ)を請求することができ、なんと25万程おりました。(助かった…!)

「高額医療費制度があるんだから医療保険は入らなくてもいい」なんて意見も聞いたことがありますが、今回の経験を通じて私としては任意の医療保険には加入しておいた方が安心だなと痛感したのでした。


3.仕事との兼ね合い

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▶連絡手段について

上司とショートメールでやりとりしていました。入院関連で必要なことや、日常業務で必要なことなど職場の多方面の人とやりとりすることがありましたが、すべて上司が窓口になってくれたので、メッセージを打つので精一杯な状態の私にはとても助かりました。

▶診断書

入院にあたり長期休暇を取るための社内的申請をする都合上、入院先の病院で診断書を書いてもらう必要がありました。その旨を回診中の助産師さんに相談したところ、先生に書いてもらった診断書を直接職場に発送してもらえました。
なお、私の入院した病院ではこの診断書発行に3,850円かかりました(参考までに)。

▶日頃からしておくべきこと

入院時期がちょうど年末調整の時期だったため、職場の経理担当者に控除証明書などの必要書類を期日までに送る必要がありました。書類は家の重要書類を保管している棚のどこかしらに点在していて、LINEで夫に頼んでかき集めてもらい、私の職場に郵送してもらいました。私の想像と違う場所に保管されている書類もあって、なかなか見つからず苦戦…

また、職場からも「○○関連の書類ってどこにある?」などと聞かれ、「あの右側の引き出し○番目の中の△△色のファイルのどこかに綴じてあります、確か…」などと返事したり。

家庭でも仕事でも、いつ自分が動けない状態になってもいいように日頃からどこに何がしまってあるか分かりやすいように整理・保管することが大事だなと痛感しました。


4.実際入院してみてどうだったか

妊娠悪阻による入院は、”悪阻症状を治すため”といった目的ではなく(治せる技術があるなら治してほしい)、あくまで”いかに母子の健康状態の安全性を保ちつつ少しでも心身の負担を減らしながら辛い時期を乗り切るか”のための入院です。入院しても結局は時が過ぎるまで辛い症状との闘いでした。

とはいえ、もし入院していなかったら?私は水が飲めず脱水症状を起こしていたかもしれないし、点滴のために夫に頻繁に病院へ連れて行ってもらっていたでしょう。ただでさえ仕事をしながらワンオペ家事・育児をしている夫に、2階で寝たきりの私に食事の準備(しかも毎回食べられるものが変わる)をさせて負担を増やしていたことでしょう…

家族の負担や母体&胎児の安全面を考えると、入院してよかったと思います。

コロナ禍で面会もできず寂しいといえば寂しかったですが、人と会って会話するエネルギーすらあまりなかったし、少し調子が良い時に家族とビデオ通話もできたので、あの当時はそのくらいでちょうどよかったかもしれません。

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もしこのnoteを読んでくださっている方で現在つわりで入院を迷っている方がいらっしゃるとしたら…
水分が取れなかったり、ひとりで日常生活をすることが難しい場合はぜひ、無理せず入院をしてほしいなと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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