見出し画像

#253 セブンイレブンの誤算

物価が一方的に高騰しています。


地政学的に燃料が高騰しており、製造コストにおいても輸送コストにおいても値上がりせざるを得ないと言われればぐうの音も出ない。

加えて鳥インフルの影響でその高値が話題になった”卵”はここにきてやや安くなりつつあるものの、それ以外のものは相も変わらず値段の下がる気配が無い。

どさくさに紛れて利益率上げてない?

と、疑心暗鬼になるのも無理はないだろう。
それだけここのところ物価は暴走的に高い。都内では1,000円以下のランチを探す方が難しかったりする。


とまぁ余計なことをしてくれたプーチンを恨みつつも、この流れによりネガティブな変化を生み出してしまったのがセブンイレブンではなかろうかと、個人的には思ったりする。


セブンイレブンと言えば、
これまで圧倒的なブランド力をもってコンビニシーンをけん引してきた。

コーヒーの提供やPBの高品質化など、それらはいずれもセブンイレブンから始まった。

それ故、
値上げに関してもどこよりも積極的に取り組んできた。正確には利益率の確保。値段を微増して商品の量を一気に下げるやり方は一部の利用者から批判されつつも、圧倒的な存在感でそれらの批判を蹴散らしてきたわけだ。

しかし、

そんなセブンが一線を越えてしまったように思う。



これまで絶妙な商品力と値段のバランスで、また値段上がった!?と思いつつも消費者が手を伸ばしてしまうギリギリのレベルを維持してきたセブンだが、世間の動きに倣って更に値段を上げてしまった

これは不可抗力であることは間違いないのだが、
消費者の目線からすれば「絶妙な商品力と値段のバランス」が崩れてしまったと言っても過言ではない。

象徴的なのはおにぎり。
180円を普通に超えるおにぎりは高い。高すぎる。徐々にサイズが小さくなっているおにぎりが、信じられないことに200円に到達しようとしている。

「名店監修」と銘打ったり、豪華な具を合わせて付加価値をアピールしているが、僕らが求めているのはそんなんじゃない。
僕らはただ100円のしっかりとした定番おにぎりが食べたいだけなのだ。


高いよ!


ここから先は僕個人の感想になるが、
気付けばセブンのおにぎりは食べなくなった。商品棚を見ることすら無くなってしまった。

嫌いになったのではない。
ごくごく自然に、金を出して食べるものの選択肢として消えたのである。


これまで先行者利益を活かし、絶妙に値上げをしてきたセブンがそのバランスを崩してしまった。いや、値上げをしてきたセブンだからこそ、真っ先にバランスが崩れてしまったと言える。


国民食になったコンビニのおにぎり。
これまでは値段など見ずに買っていたが、今では値段を見て、そして買うのを諦める。

そこには国民食ゆえの期待値の高さがあるのかもしれないが、
コンビニのおにぎりは1個200円などしてはいけないと思う自分がいる。


今後どこまで値段は上がるのだろうか。
セブンイレブンが、おにぎりという看板商品における市場感覚との乖離に気付いていればいいのだが。

果たして。










この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?