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日立建機がABBと組んで回生ブレーキ活用した電動ダンプを試作/実証開始へ

日立建機がABBと組んで鉱山向け大型ダンプをディーゼル駆動から完全電気駆動にする試作機を実地配備しました。
回生ブレーキを活用した構造で従来設計よりも小型のバッテリー配置で車両重量の一定軽量化にも成功したとのことです。
まだ実証機ですがコマツと同様に建機の電動化が徐々に進んでいます。

1;日立建機が電動ダンプトラックの試作機リリース

 日立建機が試験製造ラインを通じて製造した電動ダンプ初号機をアフリカの鉱山に出荷し、事業実証が開始。24年後半に新型機の設計仕様を完成させることを目指し、実証稼働が進められる予定(@ザンビア/カンサンシ銅鉱山)
 ABBのバッテリー技術を導入した電動ダンプで、車体は従来の[EH4000採掘トラック(2500馬力/244t/ディーゼル駆動)]がベースに。2021年に当初計画は発表(日立建機xABB)され、これまで研究開発が行われてきた

2;日立とABBの連携

 試作機の研究開発にあたって両社は現地鉱山での実作業を詳細に分析して機体動力を定義づけ
 仕事量を充足(大型バッテリー)するのでなく、仕事完了のためのエネルギー管理に重点を置いたもの。鉱山の高低差の高い環境を活用し、トラック自体の質量を利用した[架空送電接続]の仕組みを採用しており、具体的には前進(登り)では電気駆動で、後進(下り)では回生ブレーキで充電する仕組み
 ABBはリリース内で[ダンプをディーゼルから電気駆動トレインに切り替え、採掘作業でのCo2削減が可能になった]とし、更に下記のようにコメント
 -[日立建機との協力が重要な段階に達し、今後さらなる連携を加速させていく方針]
 -[このPJは、電動ダンプに係る諸問題を解決するだけでなく、CO2排出量削減を通じた低炭素社会の実現に貢献する]
 -[ザンビアの鉱山で今回の試作機が能力を証明することを楽しみにしている]

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