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VWのCariadで人員削減、最新ソフトウェアの開発にも影響

VWのデジタル子会社であるCariadで2000人規模の人員削減が報じられています。
CariadはVWの戦略子会社ですが、最近は経営陣交代/経営方針の二転三転で開発現場は相当に疲弊している中での今回の動き…開発中のソフトの開発のみならずEVの開発にも影響が出そうです。

1;Cariadの事業再構築

 VWは自社車両へのソフト導入で他社(Teslaが立ち上げたSoftware Defined Vehicle ; SDV)に比較して劣勢状態に。SDVはスマートな車両開発に加え、車内エンタメ/サービスを通じた収益源多様化の機会を提供するもの
 VWはCariadがサブスク等を通じて2030年までに最大1.2兆EURに収益を生む可能性があると想定していたが、此度の独MangerMagazine報道ではCariadは従業員の2000人削減を予定しており、人員削減でVWの[Software1.2]のローンチは16-18ヵ月遅れることになりそう
 報道によると最近の一連の失策(経営陣交代や社内抗争など)でCariad社内は混乱状態にあるともいわれ、VWの取締役会は24~25年末までに実施される人員削減を承認したとのことだ。ただ、計画にはVW労使協議会の承認が必要
 VWは今回の人員削減によるマカンEVの発売予定への影響に言及していないが、一定の影響は想定される。今回の再編は、VWのラインナップ全体のEVに使用予定の次世代PFも影響を与える可能性がある

2;Software1.2

 Software1.2はマカンEV/Aidu-Q6E向けに開発中のPFであり当初は2022年完成予定だったが、2023年に延期された。CEOが交代した際に[2024年のVWモデルに向けた準備を整えるため]とのことで延期に…
 現在、更なる延期が想定されており[Software1.2]の搭載は25年になりそう
 現在のVW車両には既に[Software1.1]が搭載されており、CariadはVWグループ全てのブランド向けに設計されたOSである[OS2.0]の開発にも取り組む。[OS2.0]も当初、25年の発売予定だったが、人員削減を受けてCariadはソフトをゼロから再開発することに

3;Cariad概要

 2021年にVWが組織内統合/完全子会社化したソフト開発/CV出資/インキュベーション等を行う戦略子会社。
 2019年にVWが設立した[Car.Software]を前身とし、G内での自動車関連ソフト開発の内製化率を引き上げる目的を持っていた。2021年には[Carmeq][Audi Electronics Venture]を統合して[CARIAD]として正式に子会社化
 従業員規模は5000人を超え、欧州/中国/北米に拠点を持って研究開発/投資活動を実行。開発領域は、[ソフトウェア=OS,E/Eアーキ, ADAS,インフォテインメント,パワートレインリンク][デジタル機能=車両内外の新しいエコシステム,デジタルビジネスモデル]など多岐にわたる

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