Teslaは決算説明会で同社が展開する自動運転システム;FSDについて大手OEMとのライセンス供与を交渉中としました。
自動運転機能に関して中華系を除くと先行する同社、自社での検証/実証したプロダクトの外販でも存在感を増してきています。
業界筋ではFordではないかとも…

1;FSDのラインセンス供与

　4/23の決算説明会でMusk氏はTeslaのADAS[FSD]のライセンス供与をある大手自動車OEMと交渉中と認めた。
　Musk氏は[ライセンスは大手OEM1社と交渉中で、社名は言えないが年内に契約締結される可能性は十分にある]と述べた。一方で経営陣は[今年ライセンス契約が結ばれたとしても、OEMが車両プログラムに導入できるまでには3年かかる可能性が高い]と述べている
　現在FSDはTeslaオーナーに対して[買い切り;8,000ドル/サブスク;99ドル(月)]で販売。TeslaはFSD向け車載コンピュータとカメラを同時にOEM供給する方向

2;FSDライセンス供与のこれまで

　過去にも自動車OEMと本件について交渉が報じられてきたが実現には至らず…
-2021年-
　Musk氏は[大手OEMと自動運転技術のライセンス供与を初期段階の交渉を持ったが何の成果も得られなかった]としていた。
-2023年-
　Musk氏は年初に[Auto-pilot及びFSDを他自動車OEMにライセンス供与することに前向きであると発表
　一方で年末には[自動車メーカー各社はTeslaの完全自動運転が現実であると信じていない]として自社の技術力を喧伝

3;その他

　Teslaは最近のFSDアップデートでv12になり、基盤システムがニューラルNWとなったことで高速処理/対応が可能に。
　E2Eニューラルネットでは車両のセンサーから収集される膨大なデータを直接処理し、リアルタイムでの運転操作に変換する機能を担保。様々な運転状況への対応/複雑な交通状況の理解と対応/リアルタイム情報処理などが実現
　
　中華系を除くとLv4に関してはTeslaは業界先行しており商用展開している点は強いとされる
　昨今の情勢を考えるとFordが候補の最右翼ではないかとささやかれる。NACS対応への一番乗りに加え、自動運転関連では出資していたArgo.aiが破綻するなどの状況がある…