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英スナク政権が環境政策の大幅見直しへ

 英スナク政権が環境関連政策の大幅見直しを行う旨が報じられています。
内容としてはガソ車/ディーゼル車規制の緩和や環境配慮型政策の見送りなどで、与野党問わずの大反発&支持率急落(15Pダウン…)となっております。
現実路線への回帰と政権内部からは出ていますが、果たして…

1;英国の政策転換

 英スナク首相は数日中に実施予定の議会演説で環境規制に関して大幅な変更を予定しており、内容としては下記の7つ
(1)ガソリン車とディーゼル車の新車販売禁止を2030年発効から2035年へ延長
(2)ガスボイラー設置の段階的廃止は2035年の完全廃止から80%廃止への緩和
(3)住宅所有者/家主に対する新たなエネルギー効率規制の見送り(従前は一定Lvのエネルギー効率にしないと罰金課す規制を検討)
(4)オフグリッド石油ボイラーの販売禁止を2026年から2035年へ延期
(5)飛行機利用を抑制するための申請導入の見送り
(6)環境配慮型でない食品への補助金打ち切りの見送り
(7)シェアリング/相乗りを奨励する政策の見送り

 報道によると、リサイクル戦略;7つのごみ箱政策も見送り。各家庭に[6つのリサイクル用のゴミ箱][1つの一般廃棄物用ゴミ箱]を備えるよう奨励するモノ…(えっ…)
 現実路線への回帰ともされるが、[経済界からの圧力][政権与党内での混乱]が為したものと評される…。このベースはジョンソン政権で2020年に発表された[グリーン産業革命への10項目]の計画を発表していた

2;関係者コメント

-労働党;レイノルズ氏(影の官房長)-
[全くの茶番劇で、保守党内の混乱と首相の弱いリーダーシップがもたらしたものだ]
[この完全に無駄で短期的かつ安易な政治手法を絶対に拒否する]
[多くの雇用を危機にさらし、長期的な投資を必要とする未来への投資を亡き者にした]
-保守党;スキッドモア氏(ネットゼロ見直し委員会/前委員長)-
[英国の雇用/対内投資/将来産業へのコミットを通じた経済成長を犠牲にする政策変更]
[まだ考え直す時間があり、英国にとっての10年に一度の機会を逃すべきではない]
-保守党;ゴールドスミス氏(前環境相;スナク首相と対立して辞任)-
[首相が環境問題に対する英国の信頼を解体している]
-緑の党;ルーカス氏-
[スナク首相は経済知識/歴史認識にかけており環境に対してアホだ。この政策変更は光熱費高騰/住宅環境の劣化/雇用縮小/大気汚染の進行を生むだろう]

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