GMが展開するハンズフリーの自動運転支援システム;SuperCRUISEですが、今回適用モデルや高速道路を拡大する方針です。
これまで限定的な展開でTeslaに後れを取ってきた分野ですが、適用高速道路の拡大などで一気に取り返しつつ、収益の柱にする目論見がありそうです

1;SuperCRUISEの概要

　SuperCRUISEは2017年に業界初のハンズフリーADASとして市場投入。車載デバイス(LIDARマップデータ/高精度GPS/車載カメラ/レーダーセンサー)と、ドライバーアテンションシステム(運転手を監視して道路の注視度の確認)を併用して実現
　システムが作動すると下記の機能がハンズフリーで実行されるが、視線はまっすぐ前を見る必要がある
　-前方車両との選択された車間距離を維持するための加速/ブレーキ
　-車線位置を維持するためのステアリング操作
　-低速車両の追い越しのための自動車線変更
　-トレーラー牽引しながらのシステム稼働

2;これまでの適用拡大など

(2017-2020)
　当初GMはアクセスを大幅制限、システム機能は十分に高いながら利用範囲が限定的で支配的なプレーヤーとは看做されなかった。当該システムは[Cadillac-CT6]でのみ利用可能で、かつ特定の高速道路;20万㏕に限定
(2020-2022)
　機能検証を終えた後に当該システムの適用/搭載モデルを拡大し、適用高速道路網も40万㏕にまで拡大させた
　現在は15モデル(Chevy Bolt EUV,Chevy Suburban,Chevy Tahoe/Silverado,GM Hummer EV-SUV,そして全Cadillac)に搭載
　加えて新しいモデル; 2024 Chevrolet Traverseや2024 GMC Acadiaにも搭載予定

3;その他

　TeslaはAuto-Pilot Systemを全車両に標準搭載してドライバーは全ての高速道路でアクセスできるオープン戦略を取っている。その後、12,000ドルのアップグレード版では市街地でのシステム利用を可能とした
　Fordは2021年にリリースした[Blue CRUISE]と呼ぶハンズフリーシステムを提供
　今回のSuperCRUISE拡大では米加両国の75万㏕が対象となり、小規模都市/郡区を結ぶ地方道路/幹線道路も含まれる予定