鈴木製粉所の2020年の重点目標

2020年は日本にとってのターニングポイントになる年です。
つまり大きな変化の年です。
この大きな変化に挑戦するため、弊社では今年の重点目標を2つ設定しました。

2020年の重点目標  
「品質の見える化」  
「カスタマーサクセス」

「品質の見える化」について

前回のnoteでもお話ししましたが、現在の蕎麦業界は「感性」「センス」といった目に見えないもので成り立っています。
そばの品質についても同様で、ここを「サイエンス」で見える化することが必要と考えています。
「サイエンス」は経験則ではありますが、もっとも確からしい経験則で、肝は「再現性」と「客観性」です。

最近の流行りの論調では、サイエンス理論よりも感性センスあるいはアートが重要という話が出てきます。全くその通りだと思います。ただ、これには順番があります。
まず基礎として、ベースにサイエンス的なものが必要です。これがなければ、感性センスアートは「砂上の楼閣」でしかありません。

「見える化」とは「数値化」または「言語化」です。
まずは数値化が一番の目標です。
数値化できると、品質の物差しができるので、勘に頼らない品質管理が誰でもできます。また、各種研究開発や品種改良等での指標にすることができるため、業界の進化に大きく貢献できます。
数値化が無理な場合もあります。そのときは言語化を行います。
「いい」「悪い」や「おいしい」「おいしくない」などと言った不毛な議論から、一歩踏み込んだ議論ができる状態にしたいと考えています。

個々人のみの感覚で行っていた、今までのあやふやな判断基準の世界から脱却できるのです。

次に「品質」とは何か。
「そば」では範囲が広くなるので、「そば粉」の品質とは何かを、次の2つの切り口で考えます。
① おいしさ
② 扱いやすさ

「おいしさ」は専門の研究者がいろいろな分類をしています。かなり奥の深い分野ですが、弊社ではそれらを踏まえて「五感で感じるもの」「生理的なもの」「心理的なもの」の3つで考えています。
「扱いやすさ」とは、麺にするときの「つながりやすさ」と、麺にしてからの「切れにくさ」が代表的な項目です。
品質については次回以降さらに掘り下げていきます。

「カスタマーサクセス」について

「お客さまの成功」という意味のこの言葉は、サブスクリプト時代になって一般的に聞くようになりました。売って終わりではなく、販売後もお客さまに寄り添うことがこの言葉の肝だと考えます。
我々そば粉屋も、粉を販売して終わりでなく、お客さまの成功を考えながら寄り添っていくことを目標とします。
そのためには、「信用」「共感」「ワクワク」「インサイト」という弊社の価値観をフル活用することになります。

余談ではありますが、「飲み屋さんのおねえさん作戦」と私は言っていますが、ちょっといいお店で飲むと、1年後位に行っても、前に来た時の話題をおねえさんがちゃんと覚えていています。プロですね。きちんと顧客管理のシステムを作っているのでしょう。
弊社はそば粉屋なので、寄り添う…の意味は多少違いますが(笑)、お客さまのご要望課題興味などを把握しておくことは絶対的に必要だと考えます。

次回はそば粉の「品質」について、さらに掘り下げたいと思います。

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