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2022.9.19 「品質管理」のその先

9月19日(月)
先日あるお客様からメールをいただきました。
内容としては・・・
・「夏新」が良くなかった。
・社長は全部検査して試食してるのか?
・産地毎ではなくブレンドで出しているならちゃんとしろ。
というような内容です。
今日はこのメールから考えた、鈴木製粉所の「品質管理」の目標について話したいと思います。


今までのクレームは「切れる」「繋がらない」というのが多数だったので、品質管理としては、それを無くすためのものに注力してきました。RVAもそうですし、毎月のそば打ちもそちらよりの検査だと思います。
つまり、最低限の合格点をクリアするためのものなんですね。

今回のクレームは、あきらかにそれ以上の品質を追求ものです。

まず、鈴木製粉所は会社組織なので、私が全ロットチェックするのは違うと思います。これは、そば屋さん等の個人店とは違う考え方です。
なので、みなさんと役割分担して信頼し合ってオペレーションしていくのが正解だと考えます。

問題は、以前のような初歩的なクレームが無くなってきた今、一段レベルを上げた次のプラスαの品質管理をどうするかです。

これって難しいですよね。
美味しさについての評価が、「美味しい」「美味しくない」という単純で表面的な個人の感想でしかなく、評価の”モノサシ”が無い現状では、永遠の課題と言えるかもしれません。
でも、それに挑戦しないというのはやっぱり「違うなぁ」と感じています。

今、研究開発で「美味しさを見える化」しようとチャレンジしていて、今年は「食感」に切り込みます。ただ、「味」「香り」は依然難しいので数値的な見える化は当分できません。


ならばどうするか?
ここをみんなで考えて欲しいんです。
数値化ができないならば、数値化に近い「言語化」から始めてみるのも手です。
自分の感覚、他人の感覚、原料を見たり製粉した時に感じる感覚、お客様からの反応、品質チェック時の感覚、食べ歩いたり、SNSの反応・・・これらを集めただけでは主観的過ぎて使えないので、どう客観的に変換できるか、つまりバイアスを取り除けるかだと思っています。
さらにこれは、勉強会でやるべき重要なテーマでもあると思っています。


我々が、一流のそば粉屋としてそば業界を牽引するために、品質を客観的に評価できる指標を、みんなで作り出したいと思います。


それでは今週もよろしくお願いいたします。

※メールをいただいたお客様は、実際はそこまで怒っていた訳ではありませんでした。


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