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2021.12.10 官能評価試験の速報

12月10日(金)
火曜日に「玄そばの貯蔵試験」の官能評価を行ったので、今日はそこから感じたことを、速報としてお話ししたと思います。

今回の試験では、2020年産の山形産でわかおりを、「常温」「15℃以下」「5℃以下」「-5℃」と4つの温度帯に分けて1年間保存して、それぞれを丸抜きにして同じ石臼で製粉して、製麺性と食味を評価してみました。
その際に、2021年産の「新そば」のでわかおりとも比較をしました。

〇製麺試験
打ち手は梅そばさんに全てお願いして、1kg、十割で蕎麦打ちしてもらいました。
①5℃、-5℃が評価良かった →低温保管の効果あり
②5℃と-5℃の評価は同等 →マイナス保管する必要ない
③色は-5℃が良かったが、密閉されていたから? →簡単な別試験で検証すべき
④低温で保管すれば新そばと遜色なかった →他のデータと併せて評価すべき
⑤製麺後の経時変化 →タッパーで冷蔵庫保管なのでまだ切れないが、-5℃、5℃は変色が少ない

〇食味試験
10人の方に検体の正体を伏せて、汁なしで食べてもらい、相対的に評価してもらいました。
①見た目の色評価はばらつきが少なく、-5℃、5度が良かった →低温の効果あり
②見た目の色の評価と味香りの評価は相関しなかった →緑色に引張られなかった
③味香りの評価は少しばらついた→これだけで評価するのは難しい
④味と香りの評価は似ていた→味と香りは相関または混同する
⑤食感(粘弾性)の評価もばらついた→評価軸を再検討する必要あり?

〇総合的に・・・
①低温貯蔵の効果があった
②-5℃と5℃は新そばと遜色いほど良かった
③15℃と5℃とでは差があった
④常温は色が悪くなった
5℃保管がお勧め

ただし、完全に温度順に結果が良かった訳ではないので、今後の検証が必要だと感じられました。

今後は、慶應大学、県工業技術センターで測定しているデータやRVAのデータと付き合わせて、今後のさらなる試験に繋げていきたいと思います。

それでは本日もよろしくお願いいたします。

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