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風船花咲く卒業式-すずころ日和 巣立ち-


こんにちは、皐月です。


昨日、無事に上の子が卒業式を迎えました。
小学生最後の日。

私の記事をよく読んでくださっている方は、ご存知かなと思いますが、卒業した子は六年生になった春に学校に行けなくなりました。

進級して1週間後に学校を早退。
その日から、気持ちが不安定になり、丸まって動けなくなったわが子。
目がずっと涙目で私から離れられない。
一人が怖い。

ずっと「とても良い子」だと懇談で毎年いわれる、素直で優しいしっかりした子。
だれからも「〇〇ちゃんは、心配いらない」そう言われる子。

でも、根は甘えん坊で繊細。だからそう評されても、ずっと私なりに気を付けてきた子。
時々は敢えて二人の時間を意図的に持つなどしていた。

「むかえにきてください」の学校からの連絡。
明らかに様子がおかしい彼女が全身から発したSOS。
緊急事態だと。何よりも今は彼女の心と命を最優先しなければ。

そこからの、子ども第一の生活。
しばらくして仕事にも徐々に復帰しての旦那さんとのニ人三脚。
もちろん「学校、楽しい!」と言っている下の子だって、クラス替えもあって進級したて。しっかり者のお姉ちゃんがパジャマで動けなくなる姿にはふれずに元気に登校してくれていたが、半月ほどすると「なんで一人で行かないといけないの…」とさみしそうにつぶやく。下の子も頑張っていた。

たくさんの時間を一緒に上の子と過ごした。
使えるツテとおもいつく方法は色々試したし、本やネットもたくさん読んだ。

一進一退。
明確な答えのない現実に打ちのめされる。仕事もある。下の子のことも気になる。
1日、1日が長く濃く、そして無力にも感じる。
当事者となって初めて「行きたくないなら学校に行かなくていい」が、「学校に行きたくてもいけない場合もある」子どもの苦しさは、簡単に解決などしないのだと知った。
そして次は私がダウンしていまだに休んでしまっている。


学校の対応と担任の先生の協力もあって、彼女の完全なる不登校は期間にすると1ヶ月半ほどだったと思う。
これは、たまたま色々なことがうまくいったからだ。

ちょっとした掛け違いが、起こらずに進んだのだと。

担任の先生と学校に行けるようになってからも何度か話しているが、いつも忙しい中柔軟に対応してくれたからこそだと思っている。と感謝を伝えていたが、反対に先生はいつも「お母さん、それはちがいますよ。〇〇ちゃんが頑張ったことと、何よりもご両親がとても寄り添って協力してくれたからこそ。私たちはまず、来てもらうことができないんです。彼女を尊重しつつ、頑張ってくださったからこそ。学校に来れるようにしてくださって、本当にありがとうございます」

昨日、先生に最後のお礼を旦那さんと子どもと3人で伝えた。
笑顔で4人で写真に収まった。

旦那さんに、先生が私たちのことをこう言ってくれていたんだよ。というととても驚いていた。

先生のお気持ちはわからないが、もし本当にそう思っていただいていたのならば、やはり人は気持ちなのだと、思う。

私たちは子どもも含め担任の先生に、最初の対応の時から感謝していた。
子どもの目線にたってくださったこと。いつも優しく迎えてくれる姿に信頼を寄せていた。まずは学校は信頼しよう、が私が最初に決めたことだった。

もし先生が「親に感謝している」と思ってくださっていたとしたら、お互いが「子どもが学校に行きたいならば、行ける環境を作ってあげたい」がとてもうまく発動したのだと思う。

もちろんこれはちょっとしたこと。
相性もタイミングも色々が良かったのだろう。
なんせ、年明けからは「学校に行くと楽しい」らしいのに、また不登校気味になったのだから、理由はもうわからないことだらけだ。


卒業式の前日、子ども発した言葉。
「一年、あっという間だったね!!」

言葉を一瞬失った。

「あ、あ、うん。そう?それなら、良かったね…」
苦笑いしていたことを彼女が気づいたかはわからない。
それが言えるなら、ほんと何よりだよ。


子どもは、もろくもありそしてたくましい。
時間が私とは違うスピードでながれている。


卒業式で、なぜか泣き虫の私は泣かなかった。
途中、笑みがこぼれた。


ああ、よかったね。
当たり前であろう、卒業式に当たり前のように参加できて。きっと、特別な日にならない。

それがどれだけ有難いか。

式典終了後、親子で風船を飛ばすイベントがあった。環境に配慮されたものらしい。

六年生になってできたクラスのお友達と楽しそうに写真を撮る子ども。

色とりどりの風船は、わたしも手に持つとびっくりするほどワクワクした。
掛け声の合図で、空に舞う風船。
歓喜の声。声。声。

ああ、これは思い出になる。
少なくとも、わたしには忘れられない空だ。


夜。上の子の希望で二人でお風呂に入った。
改めて告げてくれた
「お母さん、12年間ありがとう」
「こちらこそ、元気に育ってくれてありがとう」

「うーんとね、あと25歳まではよろしくね」

え、長くない??働き出すまでだよ〜!!
そういうわたしに、えー。と2人で笑った。


支えてくださったお友達、先生、学校、家族、そして私の友人や職場、見守ってくれたnoteの皆様。
ほんとうにありがとうございました。

ああ、やっと実感してきたのかな。なんか涙がでてくるよ。

ほんと頑張ったね。
中学もきっと色んなことあるけれど、どんな経験もあなたの人生にとって糧になる。
楽しい学生生活になりますように。


最後までお付き合い頂きありがとうございました。
連続投稿!とした翌日、初めて休んだ昨日。
まぁ、それもいいかな。

ではでは、また。


皐月




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