書記の読書記録#734『基礎からわかる時系列分析 ―Rで実践するカルマンフィルタ・MCMC・粒子フィルター』
萩原淳一郎,瓜生真也,牧山幸史『基礎からわかる時系列分析 ―Rで実践するカルマンフィルタ・MCMC・粒子フィルター』のレビュー
レビュー
主に状態空間モデルの教科書で,実装と理論バランスよく揃えている。馬場『時系列分析と状態空間モデルの基礎: RとStanで学ぶ理論と実装』と並行すれば初心者卒業には十分だろう。
もくじ
第1章 はじめに
1.1 時系列分析とは
1.2 時系列分析における推定対象の考え方
1.3 Rの利用
1.4 本書で用いる表記
第2章 確率・統計に関する基礎
2.1 確率について
2.2 平均と分散
2.3 正規分布
2.4 複数の確率変数の関係
2.5 確率過程
2.6 共分散・相関
2.7 定常過程と非定常過程
2.8 最尤推定とベイズ推定
第3章 Rで時系列データを扱う際の基礎
3.1 時系列データの扱いに適したオブジェクト
3.2 時間情報の扱い
第4章 時系列分析ひとめぐり
4.1 目的の確認とデータの収集
4.2 データの下調べ
4.3 モデルの定義
4.4 パラメータ値の特定
4.5 フィルタリング・予測・平滑化の実行
4.6 結果の確認と吟味
4.7 状態空間モデルの適用に際して
第5章 状態空間モデル
5.1 確率的なモデル
5.2 状態空間モデルの定義
5.3 状態空間モデルの特徴
5.4 状態空間モデルの分類
第6章 状態空間モデルにおける状態の推定
6.1 事後分布による状態の推定
6.2 状態の逐次的な求め方
6.3 状態空間モデルの尤度とモデル選択
6.4 状態空間モデルにおけるパラメータの扱い
第7章 線形・ガウス型状態空間モデルの一括解法
7.1 ウィナーフィルタ
7.2 例:AR(1)モデルの場合
第8章 線形・ガウス型状態空間モデルの逐次解法
8.1 カルマンフィルタ
8.2 例:ローカルレベルモデルの場合
第9章 線形・ガウス型状態空間モデルにおける代表的な成分モデルの紹介と分析例
9.1 個別のモデルの組み合わせ
9.2 ローカルレベルモデル
9.3 ローカルトレンドモデル
9.4 周期モデル
9.5 ARMAモデル
9.6 回帰モデル
9.7 モデル化に関する補足
第10章 一般状態空間モデルの一括解法
10.1 MCMC
10.2 MCMCによる状態の推定
10.3 ライブラリの活用
10.4 一般状態空間モデルにおける推定例
10.5 推定精度向上のためのテクニック
第11章 一般状態空間モデルの逐次解法
11.1 粒子フィルタ
11.2 粒子フィルタによる状態の推定
11.3 ライブラリの活用
11.4 一般状態空間モデルにおける推定例
11.5 推定精度向上のためのテクニック
第12章 一般状態空間モデルにおける応用的な分析例
12.1 構造変化の考慮
12.2 カルマンフィルタによるアプローチ(変化点は既知)
12.3 MCMCを活用した解法によるアプローチ(変化点は未知)
12.4 粒子フィルタによるアプローチ(変化点は未知)
12.5 未知の変化点を実時間で検出する
付録
付録A Rの利用方法
付録B 確率分布に関する関数
付録C Rと連携して動作するライブラリ・外部ソフトウェア
付録D ライブラリdlm
付録E 状態空間モデルにおける条件付き独立性に関する補足
付録F 線形・ガウス型状態空間モデルにおける記号の割り当て
付録G アルゴリズムの導出に関する情報
付録H ライブラリによる粒子フィルタリングの実行
本記事のもくじはこちら:
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