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チムニーで獅子舞。


クリスマス過ぎて風邪をひいた。
友人が計画してくれていた温泉行きも、勤務先の納会も断って自宅に引きこもっていた。

買い物に出かけようと思える程度には回復したものの、発作的に咳が出るため公共の交通機関を使用するのは憚られる。
かと言って運転はしないので、片道15分強かかる道のりを歩いてスーパーへ出かけている。健康な時だったらバスを利用している距離だ。
世の中って難しい。

そんなわけで今年は正月を迎える準備はまだ何一つできていない。滞っていた日常を少しずつ動かし始めたところだ。でもスーパーへの道すがら、夕暮れ時の長い坂道を下りながら向こうの丘の端に連なる樹々のシルエットを眺めたりすることは、普段通りの忙しない年末を過ごしていたなら叶わなかったことだと思う。



さて、我が最新機PENTAX67はいまだ手に馴染まず、(2キロの鉄の塊は果たして手に馴染むのか)思ったようにはなかなか撮らせてもらえない。

最近はその軽さゆえ専らチムニー型のファインダーで撮り続けているけれど縦位置で撮れないのが想像以上に不自由だ。
この間、試しにチムニー型のファインダーで縦に撮ってみようと某東京駅界隈の街角で1分ほど苦心惨憺したことがあった。結局思うようにはならず断念したのだけど、でかいカメラを構えながら縦に横に身体をひねっていたあの時の私の姿は時節柄、側から見たら獅子舞の練習でもしているのかと勘違いされていたことだろう。


カメラの上から覗き込むタイプのチムニー型ファインダーでの縦位置撮影は至難の技。
しかし落ち着いてよーく考えればできそうな気もする。






縦で撮るためにペンタプリズムファインダーに戻そうかとも考えてみる。でもあの重たさはかなりタフだ。低い方へ流されがちな自分としてはこのままチムニー型で撮り続けていくことになるだろう。
そしていずれは上手に獅子舞が舞えるようになってチムニーで縦位置撮影できる日が来るかもしれない。


獅子舞を踊りつつ撮影した師走のフィルムの仕上がりは年明けまで持ち越し。
出来上がりを楽しみに年を越しましょう。


皆さまもご自愛いただきどうぞ良いお年を。


PENTAX67 + SMC TAKMAR 6x7 105mm F2.4

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