SUZUMURA Michie

この世に生まれて半世紀。好きなものは阪神タイガース🐯と鉄道🚃とフィギュアスケート⛸と少…

SUZUMURA Michie

この世に生まれて半世紀。好きなものは阪神タイガース🐯と鉄道🚃とフィギュアスケート⛸と少女漫画。仕事でオタク気質を発揮していたら医学部と歯学部受験🎓に詳しい人になっていた。カラオケに行くと無限に歌う🎤

最近の記事

地獄への扉は希望と絶望に満ちている

今期の朝ドラ『虎に翼』が今のところメチャクチャ面白い。 物語のベースである「女性が不自由だった時代を強く生き抜こうとするヒロイン」を伊藤沙莉が溌剌と気持ちよく演じている。 ハスキーな声で、ぶりっこな感じが少しもしないのも好ましい。 朝ドラにつきものの、ドジで一生懸命なヒロイン⭐︎テヘペロ要素がゼロなのも素晴らしい。 それだけでも感涙ものなのに、ナレーションが尾野真千子なのである。 そう、あの『カーネーション』の糸子を演じたオノマチである。 オノマチが物語の邪魔になら

    • 「お前が男だったら」は紫式部の勝利宣言

      今年の大河ドラマは、紫式部が主人公の『光る君へ』です。 大石静の上手い脚本と、吉高由里子と柄本佑の関係が気になりすぎて、毎週楽しみに見ています。 この3人が組んだドラマ『知らなくていいコト』も見て、感涙にむせんでおりました。 重岡大毅さん最高ですね。 さて子供の頃、親戚から紫式部の伝記をいただいたことがありました。読書好きの私へのプレゼントだったのですが、その中に「お前が男でないとは俺もツイてない」と紫式部の父親が嘆いた有名な話が出てきます。 勉強のできる長女。対照的

      • 【備忘録】昨年観た映画23本

        昨年、映画館で観た映画。 ⭐︎は観賞直後に付けていたメモ。 複数回観ているものは✖️回数で表記。 【基準】 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ すぐ席を立てないぐらい感動 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 好み! ⭐︎⭐︎⭐︎ 楽しかった ⭐︎⭐︎ ところどころ面白かった ⭐︎ 偶にはこんな日もある ある男 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ロストケア ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ Winny ⭐︎⭐︎⭐︎ 妖怪の孫 ⭐︎⭐︎ 劇場版 美しい彼 ~eternal~✖️3 ⭐︎⭐︎⭐︎ おとななじみ ⭐︎

        • 自分の中の加害性に気づいた話

          2年ほど前からご縁があって、宝塚歌劇団にハマっている。 その宝塚歌劇団で、劇団員の方が亡くなられるという痛ましい事件が起きた。 小さい教育機関を管理・運営していたことがある身としては、事件の第一報を聞いた時に「ああ、初動が失敗だったか…」という取り返しのつかない思いが込み上げてきた。 人が集まるところでは、日々さまざまなことが起こる。そのさまざまなことは、通常であれば内部で自浄作用が働いて表に出てくることはない。 それが外部(今回の場合は週刊誌)に出てきた時点で、自浄

        地獄への扉は希望と絶望に満ちている

          ファンタジーは苦手だったはずなのに『永遠の昨日』

          仕事が忙しくなってくると、BLドラマが見たくなる癖がある。 疲れてくると、甘い物を摂取したくなるのだ。 (いろんな意味で) そんな秋の夜長にふと見始めた『永遠の昨日』 あー、静かに始まるファンタジー系か。 私、ファンタジー苦手なんだよねー。 『いま、会いにゆきます』とか『黄泉がえり』とかも観たことないし。 コレは途中停止かなー。 そんな感じで第一話を見始めた。 ………………………………。 気づいたらあっという間に沼の底だった。 なぜ。 いつ。 どこで。

          ファンタジーは苦手だったはずなのに『永遠の昨日』

          残念だった『silent』の残念さ

          今年の夏ドラマは『VIVANT』が大きな話題になりました。 急遽、出演している俳優達が勢ぞろいした特番まで放送され、最終回の視聴率は19.6%と10%を越えれば成功とされるこの配信全盛の時代に、ドラマとしては高い視聴率を記録しました。 私もU-NEXTで全話見ましたが、日本のテレビドラマというより、Netflixなどで配信される海外ドラマのような雰囲気で、脚本が作り込まれていて面白かったと思います。 全然関係ないのですが、今年の夏に観た映画『リボルバー・リリー』もスペシ

          残念だった『silent』の残念さ

          好感度が高い人の欲深さ『オールドファッションカップケーキ』

          良いドラマって、最初の30秒、いや20秒でグッと惹き込まれますよね。 「あ、これは傑作の予感」って震えませんか? 私は震えます。 というわけで、熱中症になりかけた日の夜、ずっと見ずに取っておいた『オールドファッションカップケーキ』を一気に見ました。 いやあ、面白いのなんの、夜中に何度も身悶えしちゃいましたよ。 このまま熱中症であの世に行ったら、このドラマを見ないまま人生を終えるところでした。危なかったです。 さて、このドラマは、四十路手前で会社では理想の上司として女性

          好感度が高い人の欲深さ『オールドファッションカップケーキ』

          で、結局レスの話はどこへ行ったの?『あなたがしてくれなくても』

          以前『あなたがしてくれなくても』の第1回を見てnoteを書きました。 初期の頃から原作を読んでいる身としては、原作とは違うキャラ設定をどう活かしてくるのか、期待と不安が交錯していたのですが、結果的に不安が的中した感じです。 最終回は、ヒロインであるみちと新名さんが結ばれなかったことに非難がまき起こっていたようですが、製作陣が「結局はイケメンとのハッピーエンドを求めていたんでしょ」と勘違いしてしまわないためにも、ここにハッキリと書き残しておきたいと思います。 私は最終回を

          で、結局レスの話はどこへ行ったの?『あなたがしてくれなくても』

          いにしえのオタクが『劇場版 美しい彼 〜eternal〜』を観てきた話

          Huluで『美しい彼』のドラマを全話見て、原作も全部読んで、あっという間に沼落ちしてから3日後、『劇場版 美しい彼 〜eternal〜』を映画館で見てきました。 実は見に行く前、一抹の不安がありました。 これまでもドラマの映画版には失望させられることが多かったからです。 ドラマの映画化といえば、テレビ版を見ていない人のために単純化された世界観、2時間を盛り上げるために無理やり感のある事件が起こり、ドラマで丹念に紡がれたコンテンツが無惨に浪費されていく……という経験をしたこ

          いにしえのオタクが『劇場版 美しい彼 〜eternal〜』を観てきた話

          生まれて初めて観たホラー映画『牛首村』

          大好きな萩原利久が出ているので『牛首村』を観た。 ーーあの、ホラー映画って、これが観るの初めてなんですけど、こういうのが普通なんでしょうか?? と、誰に聞くでもなく聞きたくなるような、そんな映画。 萩原利久は美人の同級生の周りをチャカチャカうろつく軽薄な男子高校生・蓮(れん)役。 陰のある高橋文哉とは対照的な役柄で、序盤から登場して強烈な印象を残す。 この映画を観て思ったのは「ああ、映画って順番に撮るわけじゃないんだな」ということ。 編集の段階で、撮影した物を矛盾がな

          生まれて初めて観たホラー映画『牛首村』

          いにしえのオタクが『美しい彼』を✖️50回ぐらい見た話

          先日、突然沼にハマり、次のような文章を書き散らかしたのですが、 あれからシーズン1・シーズン2ともに、通しで✖️50回ぐらい見た結果 (※ピンポイントでの連続再生を除く) 清居が無意識で恋に堕ちたのは、 ・第1回の神社のシーンで、平良に嬉しそうに「殺されるよ」と言われた時 清居が恋に堕ちたことを自分で自覚したのは、 ・第3回で城田に殴りかかる狂乱の平良を見た時 ですね、どう見ても。 論証するまでもなく。 第1回の神社のシーンの後、明らかに清居の平良に対する態度が

          いにしえのオタクが『美しい彼』を✖️50回ぐらい見た話

          キラキラした砂糖菓子のような佳品『おとななじみ』

          映画『おとななじみ』の舞台挨拶ライブビューイングに行ってきた。 雑誌Cocohanaに連載された漫画が原作の「超残念男子とオカン系女子の両片想いムズキュン・ラブコメディ」だ。 Cocohana、懐かしい。 コーラスとヤングユーを受け継いだ少女漫画誌で、水城せとなの『脳内ポイズンベリー』や萩尾望都の『王妃マルゴ』、芦原妃名子の『Bread & Butter』など結構単行本で買っている作品が連載されていた。 それにしても『おとななじみ』は、こういうキャッチコピーを付けるしか

          キラキラした砂糖菓子のような佳品『おとななじみ』

          いにしえのオタクが片思いの暴力性に物申す話

          昨日の記事、かなり長いけれど、あれでも推敲して1200字ぐらい削っている。 後になって、削らなければよかった……と後悔したので、今日は削らずに書くことにする。 『美しい彼』のシーズン1を見始めた時、 ーーあ、これは流行るわ……。 としみじみ感心した。 同性愛とかボーイズラブを超えた「片思いの暴力性」が描かれていたからである。 そう、片思いは暴力だ。 片思いしたこともされたこともある人なら、わかるはず。 好意というのは、相手の都合も考えず、こちらが一方的な思いを抱く

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          いにしえのオタクが『美しい彼』にハマった話

          何度も何度も配信サイトの「オススメ」に出てきた『美しい彼』。 このブルーのサムネイル画像、それこそ何度見たかわからない。 腐女子である私の視聴履歴を解析する優秀なAIは、ちょいちょいオススメにBLを表示する。 中でも『きのう何食べた?』と『弟の夫』と『オールドファッションカップケーキ』の表示率はズバ抜けて高い。 しかし、焦ってはならぬ。 果実に収穫どきがあるように、作品との邂逅にはベストのタイミングがあるのだ。 特にリアルタイムで見逃した作品は、ここぞというタイミング

          いにしえのオタクが『美しい彼』にハマった話

          宝塚にハマっている話

          初めて宝塚を観劇したのは、まだ中学生の頃、平みちさんが男役トップを務める雪組公演でした。 宝塚を観たのも初めてでしたし、大劇場も初めての経験でした。 『三つのワルツ』という三幕物で、一路真輝さんが確か男役の三番手ぐらいで出演していらっしゃいました。 一幕目の最初で、一路さんが上手から登場されたのですが、出てきた瞬間に、もうそこにしかライトが当たってないんじゃないかというぐらいに、輝かんばかりの光のオーラを纏っていらっしゃいました。 宝塚のスターシステムについて、まだよく

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          原作より男性がイケメンの『あなたがしてくれなくても』

          フジテレビの木曜22時から『あなたがしてくれなくても』が始まった。 これって『silent』の枠ですね。 (最終回まで見た『silent』についてもnoteで書きたいと思っています。また今度) 以前『silent』について書いた記事はこちら。 連載初期から原作漫画を追いかけてきた身としては、遂に始まったかという感じである。 セックスレスというテーマはお茶の間には馴染まないものの、とてもドラマ化しやすい設定だと思っていたので。 (以下、原作のネタバレあり) ドラマの第

          原作より男性がイケメンの『あなたがしてくれなくても』